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料理などスマホ注文「O:der」のShowcase Gig、16年11月期は3億円の赤字「NOKIZAL」決算ピックアップ

» 2017年09月20日 11時12分 公開
[NOKIZALITmedia]

(編集部注)本記事は、執筆時に公開されていた決算公告に基づいたものです。

 Showcase Gig(東京都港区)が9月19日、官報に掲載した資本金の減少公告と貸借対照表(15年12月〜16年11月)によれば、当期純損失は3億1000万円の赤字(昨年同期は2億100万円の赤字)、累積の利益や損失の指標となる利益剰余金は6億5000万円の赤字(昨年同期は3億3900万円の赤字)だった。

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 Showcase Gigは12年設立。料理などの事前注文サービス「O:der」を主に運営している。ユーザーがスマートフォンアプリから事前に店舗とメニュー、受け取り時間、決済方法を選択すると注文が確定。店側が商品を用意するとプッシュ通知が届き、待ち時間や支払いの手間なく(クレジット決済の場合)商品を受け取れるというサービスだ。

photo ユーザーはスマホで注文、店舗側はタブレットで確認

 同社の新田剛史CEOは、起業前はミクシィに勤務。「mixi Xmas」や「mixi × NIKEiD」などヒット企画に携わっていた。

 Showcase Gigは、14年にニッセイキャピタルなどから、16年には三井住友カードと資本業務提携し、それぞれ数億円を調達。17年には国内POSレジ市場トップシェアの東芝テックとも連携を始めている

ここがポイント

 Showcase Gigが創業した2012年は、ちょうどO2O(Online to Offline)が話題になっていた時期でもありました。これまでにおそらく10億円程度を調達しているShowcase Gigは、決算を見る限りは直近3億円の赤字、累損6.5億円。O:der以外にもPontaやJR九州などのアプリ開発でもキャッシュフローは回しているようですが、そろそろO:derに花開いてほしいところでしょうか。

 店舗での導入推進や東芝テックのような地道な連携、「攻殻機動隊」コラボや「ジョジョフェス」での採用など、B2Bサイドの事業展開の積み上げは感じる一方、O2Oやモバイル決済は一般的な日本人の習慣になり得るのか、企業としても事業としてもここからが正念場です。

Showcase Gigの過去業績、他の企業情報は「NOKIZAL」で確認できます

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《著者紹介》

平野健児。新卒でWeb広告営業を経験後、Webを中心とした新規事業の立ち上げ請負業務で独立。WebサイトM&Aの「SiteStock」や無料家計簿アプリ「ReceReco」他、多数の新規事業の立ち上げ、運営に携わる。現在は株式会社Plainworksを創業し「NOKIZAL」を運営中。

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