「Facebookで大統領選期間中に起きてしまったことはあってはならないことだった」──。米Facebookのシェリル・サンドバーグCOO(最高執行責任者)は10月12日(現地時間)、ワシントンに拠点を置く米メディアAxiosのインタビューで、Facebookの広告がロシア政府に通じる虚偽アカウントに利用されたことについて、そう語った。サンドバーグ氏がインタビューでFacebookのロシア問題について語るのはこれが初めてだ。
FacebookはTwitterとGoogleとともに、11月1日に開かれる米連邦議会によるこの問題に関する公聴会に参加する見込みだ。サンドバーグ氏はそのためにワシントンに滞在しているという。
「われわれは議会に、ロシアによる広告を公開する用意ができたら協力すると言った」と語った。Facebookはこれらの広告を議会に提出はしたが、米連邦法に反するので一般には公開しないと説明していた。
ロシアによる介入についてのうわさを聞いたのは11月の投票日前後だったと語ったが、いつごろから調査を開始したかには触れなかった。同社のマーク・ザッカーバーグCEOは当初、Facebook上で拡散した虚偽情報が選挙に影響を与えたという批判を「クレイジーだ」と一蹴した(後に謝罪した)。
Facebookはメディア企業なのかという質問に対しては、「メディア企業ではない。テクノロジー企業だ。だがサービス上のコンテンツに責任がないと言っているわけではなく、われわれは新しいタイプの企業なのだ」と語った。
サンドバーグ氏はFacebookがロシアからの干渉を許してしまったことについて謝罪し、「これ以上の海外からの干渉を阻止するために最善を尽くすと米国の人々に約束する」と語った。
今後はターゲティング広告の透明性を強化することも約束した。だが、同時に表現の自由を尊重する姿勢は変わらないことも強調した。今回問題になった一連の広告を削除したのは、それが(ロシアによる)不正なアカウントによるものだったからであり、これらがもし正規のアカウントによるものであれば削除しなかったという。
同氏はロシア問題の調査で今後も他社(GoogleとTwitter)と協力し、連邦政府との協力を続けると語った。
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