「この先、中央レーン、右レーンが渋滞しています」――トヨタ自動車は10月23日、都心部の道路で、車線ごとの混雑状況を案内する「レーン別渋滞情報」の提供を、2018年春に実証実験として始めると発表した。都内を走る500台のタクシーから収集した走行画像や車両データを人工知能(AI)で解析し、車線ごとの渋滞状況を把握。スマートフォン向けナビゲーションアプリ「TCスマホナビ」に配信する。
全国ハイヤー・タクシー連合会と協力して行ってきた実証実験の一環。都内で走行する500台のタクシー車両に搭載した通信型ドライブレコーダー「TransLog」で収集した走行画像データをAIで解析し、車線ごとの混雑情報を把握する。
アプリを起動して情報を表示可能な場所に近づくと、渋滞しているレーンを色で表示し、同時に「この先、中央レーン、右レーンが渋滞しています」などと音声で知らせる。画面をタップすると、映像がポップアップで表示される。工事で規制中のレーン情報も同様に知らせる。
まずは都心部の情報のみ、「TCスマホナビ」から利用できるが、今後、提供地域や利用できる情報端末を拡大することも検討する。
タクシーの走行画像データからは、工事規制や事故車両の情報、路上の障害物、更には駐車場の満空状況や道路沿いの店舗の混雑状況なども得られるため、これらの情報をリアルタイムに抽出し、新たな交通情報サービスとして提供する開発も進めているという。
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