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社会人になるとやらなくなる? 避難訓練をやってきた太田智美がなんかやる

» 2017年11月09日 16時33分 公開
[太田智美ITmedia]

 構内アナウンスが流れると、机の下に潜り込み、ハンカチで口と鼻をふさいで階段を下りて校庭に集まる――そんな避難訓練を、学生のころはみんなやっていた。ところが、社会人になるとなぜか避難訓練に参加しなくなり、アナウンスを聞きなぜかくすくすっと笑う……そんな光景に見覚えがある人もいるかもしれない。

 そんなわけで、避難訓練に参加してきた。場所はアイティメディアのオフィスが入居している紀尾井町ビル。外に出ると、はしご車と体験用の「煙ハウス」、起震車(地震体験車)が用意されていた。


避難訓練

 煙ハウスはテントの中にスモークを焚いて、その中を人が通り抜けるというもの。視界の悪さや息苦しさを体験できる。中に入るとチョコレートのような甘い香りがした。

 起震車では、震度7を体験。あらかじめ揺れることが分かっていながら乗車したためアトラクションのような感覚だが、本当の地震だったらかなりこわい。また、起震車に乗っている机は脚が固定されているが、一般の家庭やオフィスでは固定されていないことがほとんど。固定されていればつかまって耐えることができるが、されていなければその場にじっとしていることもできないだろう。机の脚を固定しておくことがどれだけ大切かがよく分かる。体験後は、水やお湯を注ぐだけでできる「アルファ米 五目ごはん」が配られた。

 はしご車は事前登録・抽選制で乗ることができる。聞けば、このはしご車は全て手作りなのだという。値段は約1000万円。約10年に1度のサイクルで新しくなるが、そのうち救助するのは「1人できればいいほう」という。はしご車は危険なのでなるべく乗らない方がいいそうだ。また、オフィスは開かない窓の場合も多く、その場合はしご車を使うのは無理。下手に窓を割って助けようとすると、空調などの関係で逆に危ないのだという。

 車体は時代に応じて新技術が取り入れられているとのことで、昔は爪を引っかけてガチャンガチャンといいながら伸ばしていたはしごが、今ではワイヤでスムーズに伸びるようになったそうだ。


避難訓練

 そういえば、消防の人がこんなことを言っていた――「今日からやるべきABC。(A)当たり前のことを、(B)ばかにしないで(C)ちゃんとやる」

太田智美

【訂正:タイトルと本文の一部表現を変更しました(2017年11月10日午前11時)】

筆者プロフィール

プロフール画像

 小学3年生より国立音楽大学附属小学校に編入。小・中・高とピアノを専攻し、大学では音楽学と音楽教育(教員免許取得)を専攻し卒業。その後、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科に入学。人と人とのコミュニケーションで発生するイベントに対して偶然性の音楽を生成するアルゴリズム「おところりん」を生み出し修了した。

 大学院を修了後、2011年にアイティメディアに入社。営業配属を経て、2012年より@IT統括部に所属し、技術者コミュニティ支援やイベント運営・記事執筆などに携わり、2014年4月から2016年3月までねとらぼ編集部に所属。2016年4月よりITmedia ニュースに配属。プライベートでは2014年11月から、ロボット「Pepper」と生活を共にし、ロボットパートナーとして活動している。2016年4月21日にヒトとロボットの音楽ユニット「mirai capsule」を結成。

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