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足が不自由でも自力で乗り降り 車いす型ロボット「RODEM」発売(2/2 ページ)

» 2017年11月20日 16時47分 公開
[片渕陽平ITmedia]
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「誰でも乗れるユニバーサルな乗り物を提供したい」

photo 右からテムザックの高本陽一社長、CBCの圡井正太郎取締役専務執行役員

 テムザックがRODEMのプロトタイプを発表したのは09年。改良を重ねること約8年、実用化にたどり着いた。16年にNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の支援を受け、デンマークの介護・福祉施設、高齢者住宅などに試験導入し、安全性を検証。欧州委員会(EU)の基準「CEマーキング」にも適合した。

 18年夏にはJIS規格への対応を目指す。JIS規格には、後ろから乗り込むタイプの車いすの基準がないため、経済産業省などと協議し、新たに「馬乗り型電動車いす」というカテゴリーを新設、認定を受ける方針だ。

 同社は、医療やレスキューなど、B2B(business to business)向けに約30種類のロボットを手掛けてきた。B2C(business to Consumer)向けの製品は、05年発売の留守番ロボット「ロボリア」以来だ。

 高本陽一社長は「受付ロボットのようなものではなく、人間ができないことをできるロボットを追求してきた」と話す。将来は、RODEMを小型モビリティーのような位置付けとし、自転車のように街中でシェアする構想もあるという。「(足が不自由な人、健常者を問わず)誰でも乗れるユニバーサルな乗り物を提供したい」(高本社長)

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