その日、人類は思い知った。AirPodsと雪の相性が最悪であることを。
1月22日、関東地方を大雪が襲った。いつまでたっても雪に慣れない東京では電車が止まり、駅は入場制限をし、ホームは人であふれ、電車の中は手も動かせない激混みで、Face IDのために必要な顔からiPhone Xまでの距離を確保することもできなかった。そんなとき、救いとなるのがフルワイヤレスイヤフォン、AirPodsだ。隣人にケーブルをひっぱられたりすることもなく、長時間の監禁状態をやり過ごすことができた。
しかし、電車を降り、雪を踏みしめながら自宅まで向かうまでの間、ポッドキャストを聴きながら思ったのは、「ここでAirPods落としたら見つからないだろうな」ということ。ホワイトonホワイト。真っ白な雪の上に真っ白なAirPodsの片方が落ちたとしたら見つけるのは困難だろう。雪が降り注ぐ中だと視界もさえぎられるし。
落としやすさもある。マフラーやフードに引っかかったりしがちだし、不安定な足元に気を取られて歩いていると、耳から外れたということにも気づきにくい。
いつもの2倍の時間をかけ帰宅してTwitter検索してみたら、AirPodsを雪道で紛失している報告が何件もある。通常より5、6倍はある。たしかに大雪の日のAirPods装着は危険なようだ。
では落としたらどうするか。今はAppleが「Find My iPhone」アプリで対応してくれている。耳から脱落したということは直前までiPhoneに接続していたということで、その位置をつかめている可能性が高い。Find My iPhoneでは地図上にAirPodsの位置が表示されるので、その付近を探せばいい。
といってもAirPodsは冬の雷鳥のように保護色になっていて、探すのは困難だろう。
でも、このアプリにはもう1つ機能がある。音を鳴らせるのだ。AirPodsの左右それぞれのユニットから、比較的大きなボリュームで音が再生される。アプリから音を鳴らす指令を出すと、周辺数メートルであれば位置が確認できるはずだ。あきらめず、耳をすませて捜索してみよう。
まだBluetooth接続が可能な距離であれば、コントロールセンターからAirPodsを呼び出して、できるだけラウドな曲を最大ボリュームで鳴らすという手もある。
AirPodsはドロップしやすい。AirPodsが落ちやすいかどうかというのは耳の形との相性があるため、落ちやすい人はとことん落ちやすい。AirPodsにゴムの塗装をしたり、左右をつなぐケーブルを使ったりといった方法によって落ちにくくすることはできる。
でも、雪の日に一番相性が良さそうなのはイヤーマフだ。
安いものは1000円以下で買える。本来の目的である防寒にもなって、AirPodsの脱落も防ぐことができ、さらに濡れないというメリットがある。
それにしても、耳にぴったりフィットするAirPodsのサイズバリエーション、雪に埋もれないカラーバリエーションは出てこないものか。
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