NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクは4月10日、電話番号だけでメッセージや写真、動画をやりとりできる新しいメッセージサービス「+メッセージ」(プラスメッセージ)を5月9日から提供すると発表した。スマートフォンとタブレットから利用できる。利用料金はパケット通信料のみ。
従来のSMS(ショートメッセージサービス)機能を拡張。最大全角2730文字のテキストと絵文字、写真、動画、専用スタンプ、グループメッセージ、音声メッセージ、地図情報を送受信できる。世界の携帯電話事業者が参加する業界団体・GSMAで標準化されている「RCS」(Rich Communication Service)に準拠しており、39カ国50事業者が同様のメッセージサービスをすでに提供している。しかし、Android標準のメッセージアプリなど、RCS対応のサードパーティー製アプリでは利用できないという。
サービスを利用するには専用アプリ(iOS 9.0以降、Android 4.4以降)が必要。auとソフトバンクは、現行のSMS用アプリをアップデートで置き換えるという。各社とも、2018年5月以降に発売する機種にはアプリをプリインストールする。
+メッセージは、3社で統一したサービス名、アプリアイコン、アプリのUI(ユーザーインタフェース)を採用。老若男女問わず使えるサービスを目指したという。実際に使ってみると、一般的なメッセージアプリと使い方はほぼ同様で直感的に使えた。
メッセージを送受信できるのは現状3社のみ。いわゆる“格安SIM”を提供するMVNO(仮想移動体通信事業者)などを含む他社への導入や海外の電話番号と送受信できる機能は今後検討する。
サービスの発表会は異例の3社共同で実施。スマートデバイス向けのメッセージアプリでは、日本国内のアクティブユーザー数が7300万人(18年4月時点)を超える「LINE」の存在が大きいが、「+メッセージはLINE対抗ではない」とNTTドコモの藤間良樹担当部長(スマートライフビジネス本部 スマートライフ推進部 コミュニケーションサービス)は説明する。
「LINE対抗というわけではない。1つのメッセージサービスの正当進化という位置付け。携帯電話番号だけでやりとりできるSMSがより便利になる」(藤間さん)
しかし3社は、+メッセージをメッセージサービスだけでなく、カスタマーサポートやお店の予約確認、申し込み手続きなど、企業とユーザーのコミュニケーションを円滑にする「総合的なコミュニケーションプラットフォーム」に拡張することも予定しているという。LINEとサービスで競合する部分も出てくるだろう。
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