米Facebookは5月15日(現地時間)、同社初の透明性レポート(英語版)を公開した。この中で、2018年1月〜3月の3カ月間で、約8億3700万件のスパム投稿を削除し、約5億8300万件のフェイクアカウントを無効化したと報告した。
その他の削除した投稿の種類と件数は、ヌードや性描写が2100万件、暴力的な画像は350万件、ヘイトスピーチは250万件、テロを賞賛する投稿は190万件だった。
AI(人工知能)ツールの強化により、テロ賞賛投稿のほぼ100%はユーザーが報告する以前に削除できるようになったという。フェイクアカウントは99%を、性的な投稿は96%、暴力的な画像は86%を報告前に削除した。
だが、ヘイトスピーチについては、報告前に削除できたのは38%だった。ヘイトスピーチは他の悪質コンテンツよりもコンテキストが重要なため、AIが判断するにはまだ技術的に難しいと同社は説明した。マーク・ザッカーバーグCEOは自身のFacebook投稿で、「AIを複数の言語によるヘイトスピーチのような言語的に微妙な問題の解決に使うには、さらなる改善が必要であり、われわれはそれに取り組んでいる」と語った。
Facebookは今後、米Googleや米Twitterなどと同様に、四半期ごとに透明性レポートを公開していく計画だ。同社は4月、コンテンツ削除の基準となる社内ガイドラインに準ずるコミュニティ規定を公開し、削除された投稿を申し立てるプロセスを1年以内に作成すると発表した。
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