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Uber、淡路島で地元タクシーの配車可能に 今夏から実証実験

» 2018年05月23日 12時36分 公開
[ITmedia]

 米Uber Technologiesが2018年夏から、兵庫県淡路島で、同社の配車アプリを活用し地元のタクシーを呼べる実証実験を行う。土地勘がなく日本語に不慣れな旅行客でも、アプリで母国語を設定しタクシーを利用できる。19年3月末まで。

photo 実証実験でのタクシー配車イメージ

 淡路島内のタクシー事業者から協力会社を公募する。サービスは、観光客、淡路島の住民を問わず使える。配車区域は原則として淡路島島内だが、島内から乗車し、島外で降車することも可能だ。

 利用者は、Uberのスマートフォンアプリ(iOS/Android)をダウンロードし、現在地か指定場所まで配車を依頼する。現在地はGPSにより自動的に表示される。行き先や降車位置を決定し、配車が確定するとタクシーのドライバーや車両番号、想定配車料金、到着予定時刻などを事前に確認できる。

 移動中も現在位置をアプリのマップ上にリアルタイム表示。運賃は、アプリを通じてクレジットカードで支払う。領収書は、降車後に事前登録したメールアドレスに送付される。

 今回の実証実験は、兵庫県などが18年2月に策定した「淡路島総合観光戦略」の一環。人口減少や高齢化が進む中、地域経済を活性化するため、観光産業に注力するプロジェクトだ。Uberを活用し、島内の交通環境の充実を目指す。

 Uberは一般のドライバーが自家用車で送迎する「ライドシェア」を世界600都市以上で提供している。しかし日本では、そうしたサービスが無許可の「白タク」行為に当たるとして、京都府京丹後市など一部地域での展開にとどまっている。

 そうした中、Uberは既存のタクシー事業者と提携したサービスに注力する方針だ。例えば、第一交通産業(福岡県北九州市)とは、Uberの配車アプリを通じたタクシーの提供を検討している

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