「宿題なんてやりたくない!」という子どもに「やる気」を出してもらおうと、コクヨが“IoT文具”を開発中だ。その名も「しゅくだいやる気ペン」。市販の鉛筆にアタッチメントを装着するとどれだけ勉強したかを計測し、「やる気パワー」をチャージするという仕組み。スマートフォンアプリの画面上で、植木鉢に入った「やる木」にチャージしたパワーを与え、育てていく。
同社ネットソリューション事業部の中井信彦課長は「子どもが勉強した後、親のところに持っていくと『やる木』の成長でどれだけ頑張ったかが分かる。親目線で『勉強しなくちゃダメでしょ!』と叱るのではなく、『今日はしっかり勉強したじゃない!』というような会話を生み出すことができれば」と話す。
しゅくだいやる気ペンの仕組みは「鉛筆の万歩計のようなもの」。内蔵したリチウムイオンバッテリーで稼働し、加速度センサーで筆記量を計測。握っているだけの時と書いている時を判別可能で、書いた量に応じてペンのLEDライトの色が変化するという。
色の変わったペンを、スマホとBluetoothで接続。専用アプリを立ち上げ、ペンを傾けると画面内のじょうろが動き、やる木に勉強量に応じた水(やる気パワー)を与えられる。書けば書くほど、やる木がどんどん伸びていき、最後にはりんごやパイナップルが実るという。
中井課長は「握っている時と書いている時を判別しているので、ちゃんと勉強した分だけやる気がたまる」と説明する。一方「親にとって子どもに勉強してもらいたいというのは切実なニーズだが、子どもに“刺さる”ポイントはなかなか分からない。(しゅくだいやる気ペンで)子どもがどれだけ継続して勉強できるか、飽きてしまわないかなどを検証しながら開発を進めていきたい」とした。
今後はやる木を育てて得られるりんごやパイナップルを、コクヨの文具と交換できるようにするなどの施策も検討する。
しゅくだいやる気ペンの試作機は、ほぼ日が運営する「第3回生活のたのしみ展」(6月7〜11日、東京・恵比寿ガーデンプレイス)に出展されている。製品化に向け、クラウドファンディングサイト「Ready for」で支援を募っている。
また、生活のたのしみ展には“座りながら運動できる”椅子「ing」(イング)も出展。これまでコクヨの椅子は、主にビジネス向けに販売していたが、ingは今後コンシューマー向けに本格展開予定としている。
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