ITmedia NEWS > 企業・業界動向 >

“聖杯”の寄る辺に従い、満たされた純利益345億円 「FGO」提供のアニプレックス「NOKIZAL」決算ピックアップ(2/2 ページ)

» 2018年07月11日 10時50分 公開
[NOKIZALITmedia]
前のページへ 1|2       

“安室透”を上回る勢いは、スマホゲームの外にまで波及するか

 レッドオーシャン気味のスマホゲーム業界で、比較的後発ながら売上首位を争う存在にまで上り詰めたFGO。6月中旬から開催されたゲーム内イベント「ぐだぐだ帝都聖杯奇譚」では、「沖田総司(オルタ)」や「岡田以蔵」といった新キャラクターが有料ガチャに登場し、App Storeの売上ランキングでも上位を獲得していました。

 いまやスマホゲームの月間売上首位ともなると、100億円にも達します。人気キャラ「安室透」を擁し、「名探偵コナン」シリーズでは過去最高の興行収入を記録した映画「名探偵コナン ゼロの執行人」の目標が100億円だったことを考えると、そのインパクトのすごさが分かります。

 FGOは4月、第2部第1章のエピソードが追加され、7月中旬からは第2章の提供も始まります。7月28日〜29日には3周年を記念するイベント「Fate/Grand Order Fes. 2018 〜3rd Anniversary〜」を予定するなど、足元の勢いはまだまだ衰えそうにありません。

 最近は、開発元のディライトワークスも「FGOのある生活をデザインする」というコンテンツ戦略を打ち出し、スマホゲーム以外にもアーケードゲームやボードゲームを提供。

 さらに、古代メソポタミアや古代ローマなど、はるか昔の時代に食べられていた料理を再現するレシピ本がFGOがきっかけで売れるなど、その勢いはゲームの外にまで及び始めています。2004年に成人向けゲーム「Fate」からスタートしたFGOが、「ドラゴンボール」や「ポケットモンスター」のように、長期にわたって愛されるコンテンツに成長していけるのか、数年間のブームにとどまるのか、注目です。

アニプレックスの過去業績、他の企業情報は「NOKIZAL」で確認できます

photo

《サービス紹介》

NOKIZAL」は就活生から社会人まで、無料・登録不要で使える日本最大級の企業情報活用アプリです。4万社以上の業績情報に加え、メールやカレンダー、各企業や関連情報サービスへの外部連携も充実しており、企業情報収集をサポートします。帝国データバンクが保有する100万社以上の企業調査情報も追加利用可能です。

《著者紹介》

平野健児。新卒でWeb広告営業を経験後、Webを中心とした新規事業の立ち上げ請負業務で独立。WebサイトM&Aの「SiteStock」や無料家計簿アプリ「ReceReco」他、多数の新規事業の立ち上げ、運営に携わる。現在は株式会社Plainworksを創業し「NOKIZAL」を運営中。

前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.