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高校野球の戦評、AIが「1秒あまり」で自動作成、Twitter配信 神戸新聞「経過戦評ロボットくん」運用スタート

» 2018年07月24日 11時40分 公開
[ITmedia]

 高校野球の一打席速報の内容を、機械学習を使った人工知能(AI)で解析し、戦評を自動作成するプログラム「経過戦評ロボットくん」を、神戸新聞社が開発した。7月23日(夏の東・西兵庫大会・準々決勝)以降の全試合で運用しており、試合終了後わずか1秒あまりで戦評を執筆。Twitterに配信中だ。「AIや機械学習に関心をもつ社員が開発した」という。

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 ロボットくんは、各打席の結果をリアルタイムで配信する一打席速報をリアルタイムで監視。終了した試合を見つけるとページの内容を読み込み、打席結果を解析して経過戦評をまとめる。

 具体的には、試合の中で起きたひとつひとつの打席結果を分析し、それぞれの得点シーンについて勝敗への影響度を算出。高い点数がついた得点シーンを複数組み合わせてテキストにまとめるという手順だ。どのようなシーンを重要と判断するかは、あらかじめ機械学習作成した点数表をもとに計算。人間の記者が書いた戦評も機械学習しているという。

 出力された戦評は、担当者が目を通してからTwitter配信するが、文章の手直しはしない。「難しい試合展開になればエラーが出てお手上げ状態になる可能性もありますが、誰でも失敗しながら上手になるもの……温かく見守っていただけたら」としている。

 既に配信が始まっており、23日の小野高校対社高校の試合は、「小野対社は4-2で小野が勝った。小野は1回、二死一塁から4番福田大樹のツーランホームランで2点を先制した。社は3点を追う7回、二死三塁から8番藤尾樹の右中間三塁打で1点を返した。小野は2点リードの8回、一死二塁から4番福田大樹のライトヒットファースト失策1塁ランナー本塁憤死で1点を追加した。社は3点を追う8回、二死三塁から4番門脇正真のライトヒットで1点を返したが、及ばなかった」とまとめている。

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