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はやぶさ2、上空1キロから「リュウグウ」撮影 多数の岩、くっきりと

» 2018年08月08日 10時34分 公開
[ITmedia]

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は8月7日、探査機「はやぶさ2」が、小惑星「リュウグウ」(Ryugu)を、高度約1キロから撮影した画像を公開した。7月には高度約6キロから撮影した画像を公開したが、新たな画像はリュウグウをさらにアップでとらえており、10メートル前後のごつごつした岩が多数あるのが分かる。

画像 8月7日午前7時37分ごろ、高度約1250メートルから望遠の光学航法カメラ「ONC-T」で撮影したリュウグウの表面 (C)JAXA、東京大、高知大、立教大、名古屋大、千葉工大、明治大、会津大、産総研
画像 上の画像とほぼ同時刻に、広角の光学航法カメラ「ONC-W」で撮影したもの。赤い枠がONC-Tの撮影範囲に対応 (C)JAXA、東京大、高知大、立教大、名古屋大、千葉工大、明治大、会津大、産総研

 画像は、「重力計測運用」の中で撮影した。重力計測運用は、探査機の軌道・姿勢制御をなるべく行わず、リュウグウの引力に任せて探査機を運動させる運用。自由落下状態ではやぶさ2の運動を正確に把握することにより、リュウグウからどのくらいの強さの引力を受けているのかが分かる。

 はやぶさ2は、6日の午前11時前にリュウグウから距離が20キロ地点から降下を開始。同日午後8時半ごろ、高度6000メートルに達し、そこから自由落下状態になった。7日の午前8時ごろに最低高度となる851メートルまで接近し、そこでスラスタを噴いて上昇に転じた。画像は、最低高度に達する直前に撮影した。

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