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朝日新聞、慰安婦問題訂正記事に「検索回避タグ」設定 「確認漏れだった」と謝罪

» 2018年09月12日 15時18分 公開
[井上輝一ITmedia]

 朝日新聞社は9月10日、同社が2014年8月22日にネット配信した、慰安婦問題に関する英文記事に「検索回避タグ」を設定したまま一般公開していた件で、日本語版の記事にもタグ設定のミスが見つかったとして謝罪した。英文記事への指摘を受け、18年8月にタグ設定について社内で確認する際、日本語版の記事1本に誤って検索回避タグを設定してしまっていたという。現在は英文記事、日本語記事ともにタグを解除している。

「朝日新聞デジタルの記事に「検索回避タグ」が設定されているとのご指摘について」

 18年8月19日ごろにTwitterユーザーが、朝日新聞の慰安婦問題訂正記事の英文版に「noindex」「nofollow」「noarchive」のメタタグが設定されていることを発見。いずれのタグも検索エンジンに対する処理で、検索結果への記事露出を拒否するためのもの。「訂正記事を意図的に隠しているのではないか」と、Twitterやまとめサイト「Togetter」で話題になっていた。

検索回避タグが設定されていると指摘されていた記事の中の一つ

 朝日新聞社は、18年8月23日に英文記事について取材を受け、問題を確認。該当する英文記事に、検索回避タグが設定されたまま公開が続いていたことを認識したという。

 同社によれば、14年8月22日に慰安婦問題に関する英文記事を複数配信した際、記事の体裁などを確認するため、検索回避タグを設定して外部に配信したという。配信確認後に順次タグを解除したが、このうち2本で設定解除作業が漏れていたと18年8月27日に報告した。現在はこの問題を修正し、記事ソースから検索回避タグを削除している(確認するとnoindexの記述があったが、これは広告用HTMLに設定されているもの)。

 日本語版の記事についても、18年8月23日の社内確認の際に誤って記事1本に検索回避タグを付けてしまい、読者から指摘を受けたという。こちらについても設定を変更し、謝罪した。

 日本語ページの中で、過去1週間の「訂正・おわび」をまとめた一覧ページに掲載するものについては、内容の重複を避けるために検索回避タグを設定しているという。同社は「記事の末尾に『訂正・おわび』を追加した記事本文には検索回避タグを設定していない。訂正を入れた本文記事と、一覧ページに掲載するコンテンツが重複するため、一般的な検索から後者を除外している」と説明した。

【訂正:2018年9月12日午後4時20分 初出時、朝日新聞社が英文記事の検索回避タグ設定について9月10日に謝罪したと記述していましたが、この件への対応は8月27日に発表済みでした。9月10日付の発表は、日本語記事のタグ設定についてのものです。おわびして訂正いたします】



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