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流通テック

玄関先まで荷物を届けるマンション内配送システム、アイホンなど4社が開発へ

» 2018年09月28日 13時21分 公開
[ITmedia]

 インターフォン大手のアイホンなど4社は9月28日、配送ロボットを使った「マンション内宅配システム」を共同開発すると発表した。エントランス付近に宅配ボックスを兼ねた受付ユニットを設け、居住者の希望するタイミングで配送ロボットが玄関先まで宅配物を届ける。2021年度の実用化を目指す。

システム概要

 アイホン、日立製作所、エレベーターなどビル設備の保守管理を手掛ける日立ビルシステム、マンション用宅配ロッカー大手のフルタイムシステムが協力する。フルタイムシステムは受付ユニットおよび居住者用スマートフォンアプリ、アイホンは住戸内インターフォンの表示/呼び出し機能を開発、日立および日立ビルシステムはエレベーターと配送ロボットの制御システムを担当する。配送ロボットは、工場などで既に実用化されている製品を活用する。

フルタイムシステムのマンション用宅配ボックス(現行品)

 宅配業者が受付ユニットに荷物を入れると、保管ユニットで一時保管するとともに居住者のスマートフォンや住戸内のインターフォンに着荷情報が届く。居住者がインターフォンで配達を依頼すると、保管ユニットから荷物を取り出して配送ロボットが運搬。連携したエレベーターで各住戸の玄関先まで運び、インターフォンで居住者を呼び出すという。

 アイホンでは、「宅配ボックスが普及しているマンションでも、荷物の滞留や、重い荷物を自宅まで運ぶことが居住者の負担になるケースが発生している」(アイホン)と指摘。今後、4社でシステム実現に必要な技術開発と検証を進め、新築マンション向けに2021年度のサービス化を目指す。

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