タニタは10月18日、7月末に不成立に終わった、ゲームコントローラーの開発を目指すクラウドファンディングのプロジェクトを再始動させると発表した。同日正午から「CAMPFIRE」で1口4万4600円(税込)から支援を募る。目標額は4460万円と、前回の約6分の1に抑えている。
セガゲームスのゲームソフト「電脳戦機バーチャロン×とある魔術の禁書目録 とある魔術の電脳戦機」(プレイステーション4)に対応する操縦かん型のコントローラー「XVCD-18-B 18式コントロールデバイス『ツインスティック』」の商品化を目指す。
同社は6〜7月、同様のコントローラーを開発するためにクラウドファンディングを実施し、支援総額は約8254万円に上ったが、目標の2億7700万円には届かず「不成立」に。ネット上では「残念」「目標額が高すぎたのでは」といった声が出た一方、再挑戦を期待する声も上がっていた。
今回は、アミューズメントゲームのジョイスティックやボタンを製造・販売する三和電子、金属加工を手掛けるトラスティーがプロジェクトに参加。前回のクラウドファンディングで目指した商品仕様よりも品質や耐久性を高めつつ、製造コストを抑える筋道が立ったという。前回同様、セガゲームスも全面協力する。
本体は専用筐体を思わせる横長のボディーを採用し、天板部にはアーケード筐体以上の強度を持つステンレスプレートを使用するなど、質感と耐久性を高めるという。スティックの傾斜可能角度は8度とし、アーケード版と変わらない操作性を再現する他、スティック基部の構造を強化し、「ねじり」「加重」に対する耐久性も確保するとしている。本体内の配線レイアウトはシンプルとし、メンテナンスしやすくする。
クラウドファンディングの支援は、11月29日午後11時59分まで受け付ける。商品の発送は、バーチャロンシリーズ第1作の「電脳戦機バーチャロン」が誕生した日にちなみ、2019年11月27日を予定している。
タニタの谷田千里社長はバーチャロンのファンで、セガのスタッフを招いて社内でバーチャロン大会を開くなどの交流もあった。同社は「(クラウドファンディングを通じて)部品メーカーがセットメーカーとなって消費者が望むものを商品化したり、これまで手掛けたことのない新分野、ニッチな分野の市場に参入したりできるスキームが波及すれば、日本の製造業を活性化する一助になるのではないか」としている。
「今回のプロジェクトをモデルケースに、健康づくりを継続させるのに有効なツールであるゲームやアミューズメント分野をはじめ、タニタ商品の枠組みにとらわれない異分野の商品開発に取り組む」(同社)
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