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「Chrome 71」、料金に関する説明が不明瞭なWebページに警告 予想外の請求を防止へ

» 2018年11月09日 10時25分 公開
[鈴木聖子ITmedia]

 米Googleは11月9日、2018年12月にリリース予定のWebブラウザ「Chrome 71」で、ユーザーへの情報提供が不十分な状態で、サブスクリプション料金を課金するサービスに対し、警告を表示する仕組みを導入すると発表した。

 Googleによると、「毎月何百万人ものChromeユーザーが、不十分なモバイルサブスクリプション情報に遭遇し、予想外の料金を請求されている」といい、警告を表示することでそうした被害の防止を目指す。

 同社が想定しているのは、モバイル接続を使い、Web経由でゲームのページにアクセスしようとしたユーザーが、携帯電話番号の入力を求める画面の指示に従って番号を入力し、「Continue」ボタンをクリックしてコンテンツを利用した結果、翌月になって予想外の料金を請求されて驚く――といったケース。

photo Googleが想定している料金請求のケース。「Continue」ボタンの下に小さな文字で、料金請求についての記載がある(出典:Google)
photo Chrome 71からは、料金請求の可能性を警告で表示するという(出典:Google)

 画面をよく見ると、「Continue」ボタンの下に、ほとんど見えないほど小さな文字で「Continueボタンを押すことで、非公開の月額料金を支払うことに同意します」という内容が表示されている。

 Chrome 71からは、こうした形で料金に関する情報が見えにくかったり、隠されていたりするページを検出。画面に赤い警告表示を出して「この先のページは、あなたに料金を請求するかもしれません」とユーザーに告げ、注意を促す。この措置はモバイル版とデスクトップ版のChromeおよびAndroidのWebViewで導入される。

 問題が検出されたWebページに対しては、Search Consoleを通じて管理者に通知するなどの方法で改善を促す。改善が報告されれば内容を審査した上で、警告表示を削除するという。

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