米Googleは12月13日(現地時間)、技術および倫理的な課題を解決するまでは、汎用的な顔認識APIを提供しないと宣言した。
これは、同社のグローバル問題担当上級副社長、ケント・ウォーカー氏が、AIによる糖尿病性網膜症対策研究の進捗についての公式ブログの中で行ったもの。
同社は過去数年、インドおよび米国の眼科専門医と協力し、患者の眼の画像データを解析することで糖尿病性網膜症を早期発見するためのAIモデルを開発してきた。
「われわれはAIを使って社会を支援するために、政府、非営利団体、大学、企業と協力していく」が、例えば顔認識技術は複数の用途に利用できるものであるため、「乱用や有害な結果を避けるためには慎重に取り組む必要がある」とウォーカー氏は説明し、「Google Cloudは、他の企業とは異なり、重要な技術およびポリシーに関する課題を解決するまでは、汎用的な顔認識APIを提供しないことを選んだ」と語った。
この「他の企業」には恐らく米Amazonが含まれるのだろう。AmazonはAWSで稼働する顔認識も可能なサービス「Amazon Rekognition」を提供している。
Googleは米国防総省とAIおよび画像認識技術を提供する「Project Maven」の契約を結んだことで内外から批評されており、スンダー・ピチャイCEOは6月、AIの倫理原則を発表している。
米Microsoftも6日、同社の顔認識技術開発に関する行動規範を作成すると発表した。Microsoftは7月にも、顔認識技術に関する法律制定を提案している。
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