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AIによる桜の開花予想、東京は3月20日 新手法の改良モデルで精度アップ

» 2019年03月04日 19時46分 公開
[ITmedia]

 島津製作所子会社の島津ビジネスシステムズ(京都市)は3月4日、AI(人工知能)技術を用いた桜の開花・満開予想サービス「AIさくら予想」の予想モデルを大幅に改良し、予測精度を向上できたと発表した。桜の「休眠」など時期ごとに気象変化のパターンを学習させる新手法を採用したという。

桜 改良したモデル

 AIさくら予想は、同社が運営する気象情報サイト「お天気☆JAPAN」で無料公開している予想サービス。桜の開花状況に関するデータやアメダスから集めた気象観測データなどを活用した機械学習モデルを構築し、「咲き始め(開花)」「5分咲き」「7分咲き」「満開」「散り始め」「終わり」の6段階で桜の開花を予想する。

 2018年春の実績ではAIによる予想の的中率は31%で、気象予報士による的中率37%(2010〜17年の平均値)を下回ったことから、モデルを改良。新たに桜の「休眠」「休眠解除」「花芽発育」といった、開花までの各時期における気象変化のパターンを学習させた。

桜 新たなデータを学習させた

 改良モデルに2018年の開花を予想させたところ、予想結果が「±2日以内」の的中率は60%になり、従来モデルから29ポイントアップしたという。

 AIの予想では、今年は全国的に桜の開花が早めになり、例年より1週間程度早く開花する場所もあるとしている。東京は3月20日に開花する見込み。

桜 AIと気象予報士の予想

 また、AIを用いない従来の手法で気象予報士が行った開花予想も公開中。4月5日にAIの予想と気象予報士の予想との精度を比較するとしている。

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