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深層学習で別人ボーカル クリプトンの新技術はバ美肉にも使える?

» 2019年03月05日 17時29分 公開
[松尾公也ITmedia]

 初音ミクなどのVOCALOID製品開発で知られるクリプトン・フューチャー・メディアは3月5日、声を歪ませるボーカルエフェクター「VOCAL DRIVE」、ディープラーニングを使い別人のような声に変換できる「CHERRY PIE」という2種類のプラグインを披露した。DAWに組み込んで使う、VSTプラグイン形式。

 VOCALOIDにはグロウルという、声を歪ませるパラメータが用意されており、対応している音声データベースならばダミ声やロックボーカル、演歌のこぶしなどを表現することができるが、「VOCAL DRIVE」は人間をはじめ、男声、女声、どのようなボーカルも変換可能。歪みの程度も軽いものからデスボイスのような極端なディストーションまで対応している。

photo VOCAL DRIVE

 「CHERRY PIE」は自由自在なピッチ操作、スペクトル包絡、非周期性指標の変形により声質を大きく変化させることが可能なボーカルエフェクター。ディープラーニングで獲得したパラメータを適用することで、別人のような声質に変換できる。デモ動画では、通常のピッチやフォルマント変換とは違うレベルのように聞こえる。VTuberなどのリアルタイム声質変換、男性が美少女になりきるバ美肉(バーチャル美少女セルフ受肉)にも使えそうだ。

photo CHERRY PIE

 同社ではすでに10種類以上のエフェクターを開発済みで、音声制作に活用している。

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