今年で15周年を迎えた「GarageBand」ソフトウェア開発に関するメディアツアーに参加した内容についてRolling Stone誌がレポートしている。
Emagicの創業者で、後にAppleに買収され、Appleのソフトウェアエンジニアリング担当シニアディレクターとなったゲアハルト・レンゲリンク博士は、LogicとGarageBandチーム6人を率いてサンプリングサウンド開発を続けているそうだ。
Appleは、最初にミュージックアプリ開発スタジオを公開し、そこで、GarageBandに含まれるサウンドの合成音制作と実楽器音の収録の制作プロセスが、1つの楽器につき数週間あるいは数カ月にわたることを示した。
最近の製品アップデートで中国の楽器を追加したとき、エンジニアは世界中のデザイナーと相談して、中国の古筝が最も本物らしく見えるように木の素材やフォントを選び抜いたという。
AppleはGarageBandがプロフェッショナルな製品として見えないように注意を払っていて、Logic Pro Xアプリと遜色のないサウンドを持つにも関わらず、Appleの発表イベントで、そうしたことにほとんど触れていない。
その理由について、Appleのプロマーケット担当バイスプレジデントのスーザン・プレスコット氏は「GarageBandとLogicとは有機的につながっていて、GarageBandはプロのための機能やデザインにより、ユーザーがプロになるためということではなく、パワーユーザー向けのオプションを豊富に用意している」と話し、ホビーとプロとを明確に分けて考えていると説明している。
Appleは、過去15年間の間、数カ月ごとに着実に進化し続けているこれら音楽制作アプリの将来について、Appleのワールドワイドマーケティング担当シニアバイスプレジデントであるフィル・シラー氏は、ヒットを解き明かすことを簡単かつ迅速にする可能性があるとし「具体的な知識がなくても、機械学習によってユーザーがやりたいことを予測することで、より多くの役立つ能力を可能にするシステムやソフトウェアのようにすることは価値があると考えている」と話し、自社アプリに対して、積極的に機械学習技術を投入する計画があることを明かしている。
「次のジョン・レノンは、クリスマスプレゼントにもらったコンピュータで、自分の才能に気づくことになるかもしれない」とフィル・シラー氏は話した。
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