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eSIM内蔵で契約不要のGPSデバイス「FamilyDot」 ポケトークに続くソースネクストのIoT製品第2弾

» 2019年03月28日 15時20分 公開
[山口恵祐ITmedia]

 ソースネクストは3月28日、スマートフォンアプリから位置情報を確認できるGPSデバイス「FamilyDot」を発表した。月額利用料金不要の買い切り型で、家族やペット、貴重品などの見守り用途を想定。通信契約不要で世界71カ国の国や地域で使える。価格は2年間の利用権込みで1万4880円(税別)。5月29日に発売する。

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 GPSやWi-Fiアクセスポイントから得られた位置情報をモバイルネットワーク経由で発信できるGPSデバイス。無料の専用アプリ(iOS、Android)と組み合わせて使う。アプリから位置情報を確認できる他、自宅や学校、塾といった場所をあらかじめ設定しておくと、到着時や離脱時にプッシュ通知もできる。GPSの位置情報から移動速度を検知し、電車やバスで乗ったことも通知できる。

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 アプリとペアリングできるFamilyDotの数に制限はない。FamilyDotと最初にペアリングした人(オーナー)からの招待があれば、他の家族も自身のアプリから同じFamilyDotの位置情報を見られる。

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 FamilyDot本体にはソラコムのグローバル対応チップ型SIMを内蔵。同社の翻訳デバイス「ポケトークW」と同様に、電源を入れればすぐに通信できる仕様とすることで、煩雑な通信契約などの手間を省いた。2年経過後の契約更新などの仕組みは、可否も含めて検討中という。

 本体サイズは45(幅)×45(奥行き)×18.5(高さ)ミリ、重さは37.5グラム。ストラップホールを備え、キーホルダーなどに取り付けられる。製品仕様は未定だが、バッテリー容量は800mAhで1回の充電につき1週間程度使える見込みという。バッテリー残量が20%を切るとペアリングしたアプリに通知する。

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携帯電話を子供に持たせたくない親が製品ターゲット

photo ソースネクストの松田憲幸社長

 ソースネクストが小学生を持つ母親(30、40代、400人)を対象に行った調査によれば、外出中の子供の居場所を知りたいと思う母親は全体の8割を超えるものの、実際に位置情報系サービスを使ったことがある人は2割にも満たない。そういったサービスを利用しない理由として、利用料金の高さや携帯電話を持たせたくないといった声があったという。

 ソースネクストの松田憲幸社長は同日に行われたソースネクスト事業戦略発表会で、「必要な機能を絞り、学校にも持ち込める製品に仕上げた。子供が動画サイトやSNSなどに夢中になる心配もない」と製品の強みをアピールする。

 同社は2019年度中に同様のIoT製品をあと3つ発表するとしている。3つ目の製品として、高齢者向けの日本語字幕デバイス「CatchVoice」を開発していることを明かした。

 「(翻訳デバイスの)ポケトークWも国内外で採用されており好調だ。さまざまなIoT製品で次の常識を作っていきたい」(松田社長)

photo 日本語字幕デバイス「CatchVoice」のイメージ
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