富士フイルム、「黒白フィルム」復活　ファンの声に応えて今秋発売

» 2019年06月10日 13時44分公開

[ITmedia]

　富士フイルムは6月10日、黒白写真用フィルムの販売を再開すると発表した。今秋、35ミリサイズとブローニーサイズの2種類を発売する。原材料の調達が難しくなったとして、昨秋で販売をいったん終了したが、愛好家から販売継続を望む声が多く寄せられ、再開を決めた。

今秋発売する「ネオパン100 ACROSII」

　商品名は「ネオパン100 ACROSII」。入手困難になった原材料の代替品を探し、製造プロセスを見直した。撮影に使用した場合、従来品よりも立体的な階調再現が可能になる他、被写体の輪郭を強調したシャープな描写を実現できるという。

昨秋、発売を終了した黒白フィルム「ネオパン 100 ACROS」

富士フイルム、写真フィルムを3割以上値上げ　原材料など高騰
富士フイルムが、写真フィルム製品の一部を30％以上値上げ。原材料や物流コストの高騰が原因という。
富士フイルム、黒白フィルム再生産を検討開始　愛好家から望む声多く　「あくまで検討」
4月に黒白写真用フィルム販売終了を発表していた富士フイルムイメージングシステムズが、再生産の検討を始めたことがITmedia NEWSの取材で分かった。しかし、「あくまで検討」（同社）
富士、黒白フィルム販売終了
富士フイルムが黒白フィルムと黒白印画紙の販売を終了すると発表した。「需要の継続的な減少により安定的な供給が困難になった」ためという。