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スタバ、レジに並ばずスマホで事前オーダー・決済、都内56店舗でスタート

» 2019年06月25日 14時34分 公開
[ITmedia]

 スターバックスコーヒージャパンは6月25日、スターバックスの公式アプリを通じて商品の注文から決済までを事前に完了させ、店舗で商品を受け取る「Mobile Order & Pay」を26日にスタートすると発表した。顧客はレジの列に並ぶ必要がなくなり、専用カウンターで商品を受け取れる。まず東京都内の56店舗で開始し、2020年内の全国展開を目指す。

 テークアウト時のみ利用できる。対応するのはオフィス街の店舗が中心で、仕事のスキマ時間に注文し、休憩時間に受け取る――といった用途を想定している。

 利用するにはスタバの会員制ポイントプログラム「Starbucks Rewards」(スターバックスリワード)への登録が必要。アプリをプリペイドカード「スターバックスカード」と連携させておき、同カードの残高を使って決済する。

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注文の仕組みは?

 注文できるのは、ドリップコーヒーやスターバックスラテ、カフェアメリカーノ、フラペチーノなど40種類。最大5点まで同時にオーダーできる。サイズやエスプレッソのショット数、ミルクの変更などもアプリから行える。

 注文の手順は(1)アプリを起動して位置情報から近隣店舗を表示する、(2)店舗を選び、商品の数量・サイズ・ショット数などを決める、(3)スターバックスカードで事前決済する――の3ステップ。

 注文から約10〜15分後に商品が出来上がり、プッシュ通知が届く。そのあとは店舗内の専用カウンターで商品を受け取れる仕組みだ。

 アプリ内に注文履歴が残るため、ユーザーは好みの商品を再び注文しやすくなるメリットもある。レシートに付属する“おかわり”チケット「ワンモアコーヒー」も電子化し、紛失リスクを減らしている。

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軽減税率に対応する狙い

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 スタバはこれまでも日本で、Uber Eatsによる注文に対応したり、LINE上で発行できるデジタルプリペイドカード「LINEスターバックスカード」を作るなど、デジタル対応を進めてきた。

 事前オーダーサービスは、すでに米国、韓国、カナダ、香港、英国、中国などで展開している。日本では、10月1日から消費増税に伴う軽減税率制度で消費税体系が変わる(テークアウト時は8%、イートイン時は10%)のに備え、持ち帰り需要が高まることを見込んで導入する。

 全国展開に向け、19年末までに300店舗でのサービス提供を目指す。スターバックスコーヒージャパンの森井久恵CMO(最高マーケティング責任者)は「『レジが混んでいる』といった理由で入店を避けていた顧客を獲得できれば」と話している。

【更新:2019年6月25日午後5時 記者会見の取材に基づき、詳しい内容を追記しました。】

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