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» 2019年07月09日 07時00分 公開

パソコンの「GPU」って何のパーツ? “グラボ搭載PC”の存在感が増しているワケ白木智幸のITフィットネス(2/3 ページ)

[白木智幸,ITmedia]

GPUが活躍する意外な場所

 「ゲームをプレイするために必要」というイメージが強いGPUですが、最近はAI(人工知能)の分野で活躍しています。GPUはカメラで撮影した画像を高速かつリアルタイムに処理する能力が優れているため、周囲の映像から状況を判断する自動運転などのテクノロジーに応用されています。

 NVIDIA製GPUは、電気自動車(EV)のテスラに搭載されている自動運転の制御システムに採用されていることでも有名です。

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photo 出典:NVIDIA

 GPUが活躍する場所は他にもあります。クルマに関連して、近年は各国で開催されるモーターショーでもVR(仮想現実)を使ったデモが増えています。VR空間でこの世に実在しない未来のクルマを疑似体験したり、クルマを壁にぶつける衝突試験の車両に乗り込むといった、現実では体験できないデモが人気を集めています。こうしたVR機器を動かすためには、高性能なGPUが必要になります。

 他にもGPUが役立つ意外な場所として、仮想通貨の分野も無視できません。

 仮想通貨は取引の正確性を担保するために、高度な暗号化やブロックチェーンの技術など、膨大な計算処理を必要とする仕組みによって運用されています。その計算に人々がリソース(コンピュータの計算能力)を貸すことの対価として仮想通貨が分配される仕組みがあり、これをマイニングと呼びます。こうした高速な計算にもGPUが適しているのです。

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 AI、VR、仮想通貨といった新しいテクノロジーの分野で、GPUが持つ高速処理性能が求められているのです。

 とはいえ、普通の方にはAIも仮想通貨も特に関わりが無いという方もいるでしょう。GPUの性能がもっとも一般的に求められる場面といえば、ゲームの他に動画編集が挙げられます。

 例えば、今は高精細な4K動画をスマートフォンやデジタルカメラで気軽に撮影できるようになりました。ところが、4K動画は非常にファイルサイズが大きいため、ある程度のPC性能がないと再生すら厳しいものとなります。

 ファイルに高速アクセスできるSSDやCPUに加えて、高性能なGPUが搭載されたPCを用意しなければ、4K動画の編集やエンコードを快適に行うことは難しいでしょう。

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