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成田空港、無人で「手荷物預け」可能に 自動チェックイン機との併用で搭乗手続きの「完全無人化」実現へ

» 2019年08月22日 13時20分 公開
[ITmedia]

 成田国際空港はこのほど、無人で手荷物を預けられる機械(以下「自動手荷物預け機」)を、今夏から全ターミナルに導入すると発表した。搭乗客の待ち時間短縮や、チェックインカウンターの混雑緩和が狙い。

 自動手荷物預け機は、ディスプレイ、センサー、ベルトコンベヤーを組み合わせたもの。客が機械の画面にパスポートなどをかざすと本人確認が完了し、荷物用のタグを出力する。

photo 成田国際空港が今夏から導入する「自動手荷物預け機」

 乗客が手荷物にタグを付け、ベルトコンベヤー上に置くと、センサーが形状や重さ、タグの有無を測定する。データを航空会社の規定と照合し、問題ない場合は荷物を機内へと運ぶ仕組みだ。

 重量やサイズが各社の規定を超過している場合は、画面に案内を表示し、有人カウンターに誘導する。同社は「有人カウンターの対応と比較して、1.5倍程度の処理能力を見込んでいる」と自信を見せる。

スタッフ介さず手続きできるエリアを設置

 同社は以前から、客がパスポートなどをかざすとチェックインできる「自動チェックイン機」を空港内に導入し、有人のチェックインカウンターと併用。導入前は平均13分ほどあった待ち時間を、6〜8分程度に短縮するなど成果を挙げてきた。

 この端末と自動手荷物預け機を併用すると、さらなる待ち時間短縮が見込まれることから、同社は今夏をめどに、空港内に両機械を集中的に配置する「Smart Check-in」エリアを設ける予定。スタッフを介さず、客のみで一連の手続きを終えられるようにする。

photo 協力する航空会社一覧

 現時点では、東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年夏までに、全てのターミナルに自動手荷物預け機を計72台導入する計画。対応予定の航空会社は、全日本空輸(ANA)、日本航空(JAL)、ジェットスター・ジャパン、ジェットスター航空、キャセイパシフィック航空、エミレーツ航空など15社で、順次拡大するという。

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