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「ルパン三世」はどうやって認証を突破した? 他人をアテにする「人脈認証」を考える架空世界で「認証」を知る(3/4 ページ)

» 2019年10月08日 07時00分 公開
[朽木海ITmedia]

 ルパンとは旧知の仲で、かつては裏社会で「偽造の名人」と呼ばれていた男・ガストン。自分の孫が描いた絵に、ピカソのサインを偽造したら、大富豪ミスターBに買われてしまったのだという。ミスターBのBは「ブラックホール」を意味し、一度コレクションしたものは二度と市場に出回らないという異名を持っている男だ。

 ガストンから絵を取り返す依頼を受けたルパン。まずは不二子に化けてミスターBと接触。色仕掛けで虹彩と指紋をちゃっかりと盗み出す。そして、特殊なコンタクトレンズと手袋で指紋認証と虹彩認証を突破し、ミスターBの家の隠し倉庫の扉を開けるという寸法だ。

 しかし、取り戻した絵は異様なまでに本物のピカソと似ており、裏に何かがあるという疑惑を抱く。そこでルパンは依頼に隠された真相を探ることにする。どうやらガストンはわざとミスターBに偽ピカソの絵を売りつけ、最も安全といわれる場所に保管し、必要になった時にルパンに依頼して盗み出させるつもりだったことが判明する。

 「世界一の大泥棒ルパンとの人脈があるからこそ取り出せる」という、メタな視線で見ると「人脈認証」を利用したとも言える保管方法だ。そして、この絵に隠された謎が「PART5」第7話以降のストーリーを展開させていくのだが……。この続きは諸君の目で確かめて欲しい。

偽札をめぐる攻防

 もう一つ紹介するのは劇場用アニメの名作「ルパン三世 カリオストロの城」より、「ゴート札」について。「カリオストロの城」の基本情報やあらすじは、有名作でもあるし今回省略させていただく。

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