この記事は新野淳一氏のブログ「Publickey」に掲載された「[速報]「Amazon CodeGuru」発表。機械学習したコンピュータが自動でコードレビュー、問題あるコードや実行の遅い部分などを指摘。AWS re:Invent 2019」(2019年12月4日掲載)を、ITmedia NEWS編集部で一部編集し、転載したものです。
Amazon Web Services(AWS)は、米ラスベガスで開催中の年次イベント「AWS re:Invent 2019」の基調講演で、機械学習を用いて自動的にコンピュータがコードレビューをしてくれる「Amazon CodeGuru」を発表しました。
Amazon CodeGuruのコードレビュー機能は、Amazon自身のこれまでの大量のコードと、GitHubで公開されているポピュラーな1万のオープンソースソフトウェアのコードを基に機械学習のトレーニングを行ったモデルを用いて、対象となるコードを解析。
GitHubやCodeCommitのプルリクエストと連係し、問題があるとされた箇所には人間に読める形式でコメントをしてくれるというもの。
例えばAWSにおけるベストプラクティスのコードから外れているものや、並列処理における問題などの指摘。
データベースコネクションの扱いや脆弱(ぜいじゃく)性に対する指摘なども、CodeGuruはどの行に問題があるかを指定した上でコメントしてくれます。
クラウドで実行されるアプリケーションにとって、無駄なルーティーンや非効率な動作が引き起こす実行時間の遅延やデータ転送量の増加は、利用料金の増加という形でコストと直接結びついています。
CodeGuruの機械学習によるプロファイラ機能は、コードのこうした非効率な部分、コストの上昇要因となっている部分も分析し、指摘してくれます。
Amazon社内ではこのCodeGuruをすでに利用しており、Prime Dayの処理を行うコードについて指摘に従ってコードの最適化をしたところ、2017年と2018年の比較でCPUの利用率が325%向上し、クラウドの利用コストが39%低減されたとのことです。
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