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天井に簡単に取り付けられるプロジェクターシステム「Stick User Interface」 ロボットアーム型で真空吸着Innovative Tech

» 2020年01月07日 09時50分 公開
[山下裕毅ITmedia]

Innovative Tech:

このコーナーでは、テクノロジーの最新研究を紹介するWebメディア「Seamless」を主宰する山下裕毅氏が執筆。新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。

 米ロサンゼルス在住の研究者、プラモド・ヴェルマ氏が2019年10月に発表した「Stick User Interface」は、天井などの任意の表面に固定できるロボットアーム型プロジェクターカメラシステムだ。

photo Stick User Interfaceを使用する様子

 持ち運びが容易で、任意の天井に簡単に脱着できるため、室内で白い壁があれば、本体を置くテーブルを必要とせずに投影が可能だ。

 天井との接着には、圧縮空気で真空を作り出す真空グリッパーを使用し、滑らかでない多孔質表面にも連続的に安定した吸着を可能にする。

 その他に、ピコプロジェクター、スマートフォン、加速度計、ジャイロスコープ、マイク、スピーカー、HDMI搭載のRaspberry Pi 、真空モーター、サーボモーターなどで構成される。

photo Stick User Interfaceの概要図

 先端のプロジェクター部は上下に方向を制御できるが、天井と壁は直角に交わるケースが多いため、投影キャリブレーションが容易なのも特徴だ。

 ユーザーは、デバイスに向かってハンドジェスチャーや音声入力を行うことで制御が可能、ハンズフリーで音声調整やページ切り替えなどができる。

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