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「校閲・校正ができるAI」、みずほ銀が広告制作などに導入 チェック業務を効率化

» 2020年01月08日 15時16分 公開
[ITmedia]

 凸版印刷は1月8日、AI技術を活用して文章の誤りを指摘する「AI校閲・校正支援システム」を、みずほ銀行に提供したと発表した。みずほ銀は1月から同システムを活用し、パンフレット制作時の専門用語のレギュレーションチェックなどを行っている。

 同システムは、広告、パンフレット、カタログなどの原稿を読み込ませると、誤変換や誤字脱字を自動で検出する。文脈を分析し、「保証」と「補償」といった熟語の使い分けもできるという。

 業界・企業特有の言い回しや専門用語を学習させ、指摘の精度を高められる機能や、言葉遣いのレギュレーションを複数インプットし、著作物に応じて使い分けられる機能も備える。ユーザー企業の担当者は、分析結果を基に原稿を修正し、文章を読みやすく改善できる。

photo 「AI校閲・校正支援システム」の仕組み

 みずほ銀は凸版印刷の実証実験に協力し、2018年12月〜19年3月にかけて同システムを広告制作などで活用していた。実験では、レギュレーションチェックの工数削減や、制作側と確認側のやりとりの削減を実現し、有用性を検証できたため、正式導入に至ったとしている。

 凸版印刷は同システムを、特有の専門用語が多い金融業界向けに展開。20年度までに10社に提供し、22年度までに100億円の売り上げを目指している。

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