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7pay、残高の払い戻し期限迫る 未払いの7000万円はどこへ行く?

» 2020年01月09日 18時09分 公開
[谷井将人ITmedia]

 セブン&アイ・ホールディングス傘下のセブン・ペイが運営していたモバイル決済サービス「7pay」の未使用残高の払い戻し受付が1月10日に終わる。9日時点で払い戻しを受けていないユーザーは約25万人、未払いの残高は約7000万円に上ることがITmedia NEWSの取材で分かった。

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 7payは2019年7月1日にサービスを始めたものの、直後から第三者による不正ログインの被害が相次ぎ、4日には残高のチャージとアカウントの新規登録を停止。9月末に支払い機能を含めた全てのサービスを終了した。ユーザーがチャージしたまま支払いなどに使わなかった残高は、公式Webサイトで1月10日まで払戻しを受け付けている。

photo 7payの払い戻し特設サイト

 期限までに払い戻しが申請されなかった残高の扱いについて、ITmedia NEWSがセブン・ペイに問い合わせたところ、「資金決済法に基づき処理する」とのみ答え、具体的な対応については明言を避けた。

 一般的に、払い戻されなかった残高はどこへ行くのか。資金決済についての相談を受け付けている一般社団法人日本資金決済業協会は「未払い残高は発行者に戻るケースが多い」と説明。「7payの場合はセブン・ペイの利益として計上されると考えられる」という。

photo 日本資金決済業協会の公式Webサイト

 セブン・ペイは公式Webサイトで払い戻しの申請を促しているが、Twitterでは「手間が大きい」「返金までに6段階くらい認証が必要」など、システムへの不満の声も上がっている。

 同社は10日以降も、申請したユーザーへの払い戻し作業を進めるが、完了後の事業展開は未定としている。

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