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シグマ、「フルサイズFoveon」量産に見通しつかず 搭載カメラの開発を一旦白紙に

» 2020年02月10日 15時54分 公開
[ITmedia]

 シグマは2月8日、フルサイズの「Foveon X3」センサーを搭載するミラーレスカメラの開発を一旦リセットすると発表した。センサーの量産に見通しがつかず、2020年中としていた搭載カメラの発売は不可能と判断した。

 同社は2018年9月の「Photokina 2018」でLマウント採用のフルサイズFoveonセンサー搭載ミラーレスカメラの開発を発表。翌年の「CP+2019」で同カメラを20年に発売するとした。しかし、最新の開発情報に基づいて慎重に検証した結果、「フルサイズFoveon X3センサーの量産化に見通しがついていない」という。

「CP+2019」のシグマブースはLマウントをアピール

 シグマは、山木和人社長の署名で「現在の開発状況を考慮しても具体的な(カメラの)発売予定について明言できる状況にない。当該カメラの製品化計画については一旦リセットし、センサー技術の開発まで立ち返ってプロジェクトを仕切り直すことにした」としている。

 シグマのFoveonセンサーは、三層構造の垂直色分離方式を採用した唯一のカメラ用センサー。もとは米国のベンチャー企業であるFoveonが開発した受光素子で、シグマは2008年11月にFoveonの全株式を取得、傘下に収めている。

 シグマは2002年10月に発売した一眼レフカメラ「SD9」以来、数々のFoveon X3センサー搭載カメラをリリース。解像感や色再現で高い評価を得ており、フルサイズFoveonとそれを搭載するミラーレスカメラにも期待が集まっていた。

2006年発売の「SD14」

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