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楽天の携帯料金、大容量で月額2980円? 日経が報道

» 2020年03月02日 11時56分 公開
[ITmedia]

 楽天が4月上旬に本格参入する携帯キャリア(MNO)サービスについて、月額2980円で大容量のデータ通信が可能なプランを主力にする方針を固めたと、日本経済新聞電子版が3月2日に報じた。月間のデータ容量に上限を設けないことも検討中という。

 楽天は報道を受け、「当社と(通信子会社の)楽天モバイルが発表したものではない。当社の発表は3月3日の記者会見で行う」とのコメントを出した。

photo 楽天の三木谷浩史会長兼社長 (2019年9月6日の記者会見で撮影)

 既存の携帯キャリアが提供している大容量プランは、NTTドコモの「ギガホ」(月間のデータ容量上限は60GB/月額6980円)、KDDIの「auデータMAXプランPro」(上限なし/月額7480円)、ソフトバンクの「ウルトラギガモンスター+」(50GB/月額7480円)がある(価格はいずれも税別)。日経の報道によれば、楽天の大容量プランの価格は大手3社の半額以下となる。

 日経は、楽天の価格戦略について「当面は先行投資で携帯電話事業は赤字の見通しだが、低価格を打ち出し大手から顧客を奪う狙い」と指摘している。これに対し、大手3社が対抗策を打つ可能性もあるという。

 楽天は当初、仮想化技術を活用して自前のネットワークを構築し、MNOサービスを2019年10月に始める予定だった。だが基地局の整備に遅れが生じ、無料サービスの試験運用にとどまっている。無料サービスでは19年12月と20年2月に通信障害が発生している。

 楽天が通信の品質などの課題を解消し、安価な大容量プランを実際に始めた場合は、大手3社にとって脅威になりそうだ。

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