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6畳間で100インチ、フルHDになったプロジェクター付きシーリングライト「popin Aladdin2」 10万円を切って登場

» 2020年04月27日 19時46分 公開
[芹澤隆徳ITmedia]

 中国Baidu日本法人傘下のpopInは4月27日、プロジェクター付きシーリングライト「popIn Aladdin2」を発表した。新開発の短焦点レンズや巣ごもり需要を見越した新しいコンテンツなど、2018年発売の初代機からハード、ソフトの両面で大幅に進化した。価格は9万9800円(税込、送料込)で6月に発売する。これに先立ち、27日から3000台に限り7万9800円(税込)の先行予約販売を行う。

 popIn Aladdinは、シーリングライトと一体化して電源と設置スペースの問題を解消した家庭用プロジェクター。AndroidベースのOSを搭載し、Wi-Fiでネットワークにつなげば「Hulu」や「Netflix」を単体で視聴できるIoTデバイスでもある。ファミリー層向けにキッズコンテンツを充実させている点も特徴で、そうしたコンセプトが受け入れられ、18年11月発売の初代機は累計4万6000台が売れたという。18年と19年の2年にわたり、日本のホームプロジェクター市場で台数シェア1位を獲得している。

全ての間取りにフィットする大画面

 第2世代では、プロジェクターの基本性能と共に設置の柔軟性の向上を図った。DLP方式のプロジェクターはフルHD解像度となり(従来は720p)、新開発の短焦点レンズによって投写距離はさらに短くなった。例えば4畳半の部屋なら87インチ(壁までの距離が1.3m)、6畳間では100インチ(同じく1.6m)の大画面が投映できるという。

新製品(左)と従来機(右)の比較表

 壁面に梁やドアがある場合でも、それを避けて投映する機能を備えた。例えばドアを避けて横にずらした場合は斜めに投映し、台形補正で画角を調整。天井近くに梁がある場合にはレンズを動かし、画面を下に移動できる。

 製品の考案者でpopInの社長を務めるテイ・トウ氏によると、レンズは従来機の1.7倍となる32度に可動範囲が広がったという。「従来機では光学ユニットそのものをモーターで動かしていたが、今回はレンズだけを動かす機構にして設置の柔軟性を上げた。われわれが目標としていた“全ての間取りにフィットする大画面”を実現できる」。

 シーリングライトは調光と調色のバリエーションを増やし、そのパターンは1万通り以上に(従来は36通り)。harman kardon製のスピーカーも1つから2つとなり、音が部屋全体に広がるチューニングを施したという。

「Stay Home」を「Enjoy Home」に

 popIn Aladdinでは、動画配信サービスやキッズ向けの学習アプリなど、多くのコンテンツを利用できる。中でもテイ・トウ社長が「一番考えたアプリ」と紹介したのが、「Aladdin Timer」(アラジンタイマー)だ。

「Aladdin Timer」を説明するテイ・トウ社長

 アラジンタイマーは、生活のリズムを作るコンテンツ。例えば朝は鳥のさえずりとライトの明かりがアラーム代わり。目覚めると目の前には森の風景が広がり、さわやかに起きられるという。夜はリラックスできる音楽と映像で眠りに誘う仕組み。子どもを早く寝つかせるための「魔法のぐっすり絵本」というコンテンツも用意した。

 「魔法のぐっすり絵本は、心理学的な効果が実証されている絵本。『おやすみロジャー』と『おやすみエレン』の2つがあり、内容はとにかくつまらない。それを延々と読み上げるので、わが家の子ども達は5〜10分もすれば寝てしまう。とても助かる」(テイ・トウ社長)

 タイマーが有効なのは朝晩だけではない。昼間は一定時間操作しないと画面が切り替わり、天気やニュースなどあらかじめ指定したコンテンツを自動的に投映。壁に絵画や思い出の写真を映し、インテリアとして活用できるという。

 テイ・トウ社長は、「popIn Alladinは生活空間の新しい可能性を見せてくれる。新型コロナウイルスの影響で『Stay Home』の時間が増えたが、それを『Enjoy Home』に変えたい」と話している。

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