ITmedia NEWS > セキュリティ >
ニュース
» 2020年05月11日 09時10分 公開

この頃、セキュリティ界隈で:コロナ禍に付け入るサイバー攻撃 狙われる医療機関は守りの徹底を (1/2)

新型コロナウイルス感染症対策のためにただでさえ窮状にある医療機関を、サイバー攻撃が襲っている。

[鈴木聖子,ITmedia]

 新型コロナウイルス流行の混乱に付け込もうとするサイバー攻撃が止まらない。今、標的にされているのは治療の最前線に立ち、ただでさえ窮状に追い込まれている医療機関。病院がランサムウェア(身代金要求型マルウェア)に感染する被害も確認されている。

 Krebs on Securityによると、欧州最大の民間病院運営会社Fresenius Groupは、ランサムウェア攻撃に見舞われて社内のコンピュータが使えなくった。業務には影響が出ているものの、患者の診療は継続しているという。

photo Krebs on Securityの記事

 同社は世界100カ国以上で病院などの医療サービスを展開し、腎不全治療や人工透析装置の大手プロバイダーでもある。新型コロナ感染症は、重症化すると腎不全を発症することがあり、人工透析装置の不足が深刻化している中での出来事だった。

 FreseniusのITシステムに感染したのは「Snake」と呼ばれるランサムウェアだった。ある日突然、社内のコンピュータが使えなくなり、影響は世界中の業務に及んだ。

 Snakeは感染するとITシステムを人質に取り、ビットコインなどのデジタル通貨で身代金を支払うよう要求する。Freseniusが今回、要求に応じたのかどうかは不明だが、Freseniusは過去にもマルウェアに感染して150万ドル(約1億6000万円)を支払ったことがあるという。

 FreseniusのITシステムがランサムウェアに感染した経緯は分かっていない。ただ、英国と米国のセキュリティ機関は病院などの医療機関に対し、不正侵入を狙ったサイバー攻撃に警戒するよう呼び掛けていた。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.