インストール後、操作は特に不要。「通知」や「位置情報の取得(これはBluetoothの利用に関してのもので、GPSのことではない)」などの許諾は必要だが、日常的には操作の必要はない。
「陽性が疑われる人との濃厚接触が記録されていた」場合など、いくつかの場合に「通知」が出るが、その時に操作するだけでいい。
リアルタイムに利用者になにかを通知したり、警告したりする機能はない。そういう性質のアプリではない。
前出のように、「15分以上・1m以内の距離を維持したとき」を検出するアプリなので、その条件を満たさない、短時間の接触は記録されないし、警告もない。
個人情報は記録されないので、通知からも「濃厚接触があった」こと、「これまでに何件そういう疑いがあったか」は分かるが、日時や場所は分からない。それがプライバシー侵害や疑心暗鬼を生み出す可能性があるからだ。
自分の健康状態を把握する機能は一切ない。ただし、どのような時に医療機関に相談すべきか、どのように自宅で静養する判断をすべきか、といった情報提供への窓口にはなっている。
検査などを経て自分が「陽性である」と分かった場合には、自分の判断に基づき、その情報を登録・アップロードすることになっている。
陽性疑いの申請はあくまで「アプリでの利用」を前提としたもので、名前や住所・電話番号を記録・通知しない。そのため、アプリを介して誰かに「自分がCOVID-19の陽性と判断された」ことが伝わることもない。
アプリの利用が「個人の判断に基づく」ものであるのと同様に、「陽性だったことの申請」もあくまで個人の判断に基づく。
前述のように、アプリでは個人名などは一切記録されないし、場所も記録されていない。そのためアプリの通知からは「濃厚接触が疑われる事例があった」ことだけが分かる。
しかし、そこから邪推して「あの人か」「あの時か」などと考える人は出てくる危険性がある。そうした考えが、人や場所の差別や混乱の助長につながらないよう、十分に注意したい。
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