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話題のビデオ会議用ツール「mmhmm」を使ってみて「これはいいものだ」と感じた理由(2/3 ページ)

» 2020年08月07日 12時30分 公開
[西田宗千佳ITmedia]

プレゼンの進行に合わせて「自分の見せ方」を簡単に変えられるのが便利

 mmhmmに関するリービン氏のビデオが公開になったとき、彼のシルエットが綺麗に抜けて、合成されていることに注目が集まった。が、そこはmmhmmの本質ではない。自分のシルエットを「抜く」機能もあるが、品質は他のバーチャル背景を備えた配信アプリと大差ない。あのビデオではグリーンバックを使っているから綺麗に抜けているだけだ。

 重要なのは自分と背景の関係を自由に変えられることだ。シルエットで抜くこともできるが、丸や四角の中に顔を入れたり、それを半透明にしたりもできる。

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photo 顔は丸窓や四角窓に入れて、透過度を変えることも可能。

 しかも、丸窓や四角窓の中に入れた場合には、体を動かした場合にも顔を認識して追従してくれる。映像から特定の位置を切り出すだけだと体が動くと顔が切れてしまう可能性があるが、そういうことはない。

 さらには、顔を表示する位置も、サイズも自由に変えられる。

 これによって、プレゼン中に顔のサイズを変えて資料に注目してもらったり、資料の注目してほしい場所に自分の姿を近づけて指で指し示したり、というやり方ができる。

 一般的なビデオ会議の場合、書類の共有と表示はできるものの、自分の顔と合成して表示することは難しい。複数のソフトを組み合わせれば同じことはできるが、その操作は非常に煩雑なものとなる。「リアルタイムに、プレゼンしながらそれらの操作ができる」のが、mmhmmの最大の特徴である。

 これらはマウス操作はもちろん、キー操作やゲームパッドでの操作でも大丈夫だ。特にゲームパッドでの操作は意外と快適だ。プレゼン中にマウスを操作して顔の大きさを変えたり位置変更したりするのは面倒だが、ゲームパッドだと、その辺がとても簡単になる。

 とはいえ、本番を前に自宅で軽くリハーサル中、ゲームパッドには難点があるのも分かってきた。意外と操作音が大きいのだ。ボタンやLRキーを押したときの「カチッ」という音が響きやすく、プレゼン中に音として入る。指向性の高いマイクで完全に声だけを収録できる状況なら問題ないが、そうでない場合には、気をつけて使った方がいいだろう。

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