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「ソフトウェアを書くように専用チップを」 東大やパナなど新組織「RaaS」

» 2020年08月18日 15時39分 公開
[ITmedia]

 東京大学とパナソニック、日立製作所、凸版印刷、車載半導体開発のミライズテクノロジーズは8月17日、専用チップの開発効率とエネルギー効率を「10倍高める」ことを目指した研究開発の新組織「先端システム技術研究組合」(略称:RaaS)を設立すると発表した。

 新組織を通じて、最先端の半導体技術を誰でも活用できるサービス(Research as a Service:Raas)を提供する計画。ユーザーは、ソフトウェアを書くように専用チップを作れるようになるとしている。

画像 ニュースリリースより

 新組織では、アジャイル設計手法を採用して開発効率を高め、オープンアーキテクチャを展開するという。

 3次元集積技術を研究開発し、7nm COMSで製造したチップを同一パッケージ内に積層実装することで、てエネルギー効率を高めるとしている。

 複数のSRAMチップを3次元集積してDRAM並みに大容量の積層SRAMを実現したり、積層SRAMと専用チップを同一パッケージ内に積層実装することで、エネルギー効率を改善する、といった技術開発を目指す。

 IoTや5G活用が今後さらに進むと、安く高性能な専用チップを素早く提供することがこれまで以上に重要になると指摘。「誰でも専用チップを素早く設計でき最先端半導体技術で製造できるようにする。すなわち、シリコン技術を民主化する」としている。

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