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» 2020年08月25日 17時55分 公開

「便利すぎる」──政府の接触確認アプリを補完する3密チェッカー、19歳学生が2週間で開発 「バグと試験が重なって大変だった」 (1/2)

自分がどれくらい“3密”の状態にいるかを判定するスマホアプリがある。19歳の学生が2週間で開発したという。ネットでは「周囲のCOCOAインストール数が分かるのすごい」「よくできている」と評価する声もある。開発者にアプリを作成した意図や経緯を聞いた。

[安田晴香,ITmedia]

 「現在2密です!できるだけ密になる場所を避け、安全に行動しましょう」――自分がどれくらい密閉・密集・密接、いわゆる“3密”の環境にいるかを判定するスマートフォンアプリがある。愛知県に住む19歳の学生プログラマー・ラビットプログラムさんが2週間で開発した「3密チェッカー」(Android)だ。

photophoto どれくらい"3密"かを判定する「3密チェッカー」。周囲のCOCOAをインストールしているデバイス数も分かる

 3密の測定以外にも、周囲の人がどれくらい新型コロナウイルス感染症の接触確認アプリ「COCOA」をインストールしているかや、東京都や愛知県の新規感染者数なども表示できる。ネットでは「周囲のCOCOAインストール数が分かるのすごい」「よくできている」「便利すぎる。iOS版も欲しい」と評価する声もある。

 IT系の専門学校に通うラビットプログラムさんが、時には徹夜しながらリリースにこぎつけ、アップデートを続けているというこのアプリ。開発の意図や経緯を聞いた。

COCOAで感じた物足りなさ、“密”を避ける行動につながるアプリを

 3密チェッカーは周囲の騒音レベルやBluetoothデバイス数などから3密の状態を測定し、ユーザーがどれくらい密の状態にいるかを判定。1密以上の場所にいるとアプリが判定すると、「少しでも密の状態が続くと感染リスクが高まります。注意して行動しましょう」などと密を避ける行動を促すメッセージを表示する。

 その他にも、バックグラウンドで15分ごとに3密の状態を自動で記録。測定したデータを基に1日に接触した人数や、密閉・密集・密接のどの割合が多かったか、いつどこで密の状態だったかなどを確認できる。

photophoto 15分ごとの3密状態を表示したり、密閉・密集・密接の割合を示す機能も

 アプリを作った理由は、COCOAの機能に物足りなさを感じたからとラビットプログラムさん。COCOAの機能は陽性者と1メートル以内の距離で15分以上接触した可能性を知らせるものだが、濃厚接触の可能性があるという通知が来る前から、何か対策を取れるようなアプリがあったら良いと思ったという。

 「COCOAの情報だけでは、通知が来るまで自分がどんな危険にさらされているのかを知ることができません。通知がくる前の普段の生活から自分がいる場の状況を把握できれば、密集を避けるなど自身の行動を変えて予防につなげられると考えました」(ラビットプログラムさん)

 アプリは6月21日に開発を始め、7月5日にリリース。Googleが提供するAndroidアプリ開発用の統合開発環境(IDE)「Android Studio」でJavaを使い、3密を判定する機能を実装していった。

photo 1密以上だった場所を示す「危険度分布マップ」

 まず密閉はスマホのマイクで騒音レベルを調べ、騒音レベルが40dBを超えた場合に「密閉」と判定。密集は周囲のBluetoothデバイスの数を調べ、デバイス数が40台を超えたら「密集」とする。密接は近くのBluetoothデバイスが発するRSSI(電波信号の強度)が-55以上のデバイスが3台を超えた場合に「密接」と判定する設定にした。

 3密を測る以外の機能も、ニーズがあるのではと考え実装。GPSから位置情報を取得後、1密以上だった場所に色付けしたピンを立てて表示する「危険度分布マップ」や、東京都の新規感染者数を表示する機能などを備えた。

 アプリ開発は学校生活と並行しながら進めたという。完成までの2週間余り、その道のりはトライ&エラーの連続だった。

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