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» 2020年08月26日 08時42分 公開

Innovative Tech:熱線を両手で操るロボット彫刻家、動物を彫り上げる

熱線を手にしたロボットは一見恐ろしげだが、とても効率的な芸術家だ。

[山下裕毅,ITmedia]

Innovative Tech:

このコーナーでは、テクノロジーの最新研究を紹介するWebメディア「Seamless」を主宰する山下裕毅氏が執筆。新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。

 スイスのチューリッヒ工科大学、イスラエルのハイファ大学、カナダのモントリオール大学による研究チームが開発した「RoboCut」(PDFへのリンク)は、2本のロボットアームと発泡スチロールカッターを用い、複雑な形状に切削する自動彫刻システムだ。ウサギのような曲面を多く含む形状でも最小の動作で切削する。

photo 2本のロボットアームと発泡スチロールカッターで直方体から滑らかなウサギを彫刻する。計10回の切削で完成させている

 2本のロボットアームの先端には金属棒が取り付けられ、その間に発泡スチロールカッターのニクロム線を組み込む。このワイヤーを発熱させ、制御することで発泡スチロールなどの材料を彫刻する。

photo 物理シミュレーションでモデリングを行う

 システムにターゲット形状が与えられると、切削した際に対象がどのように変化するのかのモデリングを物理シミュレーションで行い、ターゲット形状に近似するように最適化する。このデータからロボットアームが衝突しない安全な運動経路を生成し、制御する。

photo RoboCutのワークフロー

 経路はそれぞれの動作が最大効率になるように計算されており、最小限の動作で切削する。

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