NTTデータは9月3日、人間の脳の活動を推定する技術「NeuroAI」を活用してヒット曲の特徴の可視化や、4カ月先の音楽トレンドの予測などができる技術を開発したと発表した。
同社は2019年9月に、阪神コンテンツリンク(大阪市)が持つBillboard JAPANの音楽チャート情報とNeuroAIを組み合わせた研究をはじめた。16年12月から20年5月までに日本の音楽チャートで100位以内に入ったヒット曲2185曲を活用して、人間がヒット曲を聴いた際の脳の活動を研究。音楽の特徴を脳の活動から評価する技術を開発した。
研究では、音楽を聴いた際の脳の活動を1秒ごとにNeuroAIで予測。音楽の歌詞やコード進行、過去の音楽チャートなどの情報と組み合わせて分析し、ヒット曲に共通する特徴の可視化に成功したという。
分析した音楽の特徴を時系列に整理することで、過去のトレンドのパターンを基に最大で4カ月先の音楽トレンドを予測する技術も開発した。実際に20年7月第4週の音楽チャートを予測させたところ、YOASOBI、ヨルシカなどのランキング上昇を予測できた。
NTTデータはこれらの技術を活用することで、トレンドに合致したCMソングの選定や、トレンドを踏まえた楽曲リリースの支援などが可能になるとしている。
今後はレコード会社や音楽ストリーミング事業者に、アーティストの発掘やマーケティングを支援するサービスや、脳科学に基づいたプレイリストを作るサービスなどを試験提供するとしている。
イーロン・マスクのNeuralink、脳埋め込みチップのブタでのデモで進捗報告
KDDIが「スマホ依存」の研究スタート 脳科学とAIで依存予防アプリ開発へ
Apple Watchで測った心拍数を分析して自動作曲 AI作曲アプリ「AImelo」登場
AIがDJプレイ――観客の感情を分析し、音楽がリアルタイムに変化 東京・日本橋でイベント開催中
AIだけで曲を作ったら”人っぽい部分”が見えてきた 作詞作曲、歌、仕上げも全部AICopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR