日本航空(JAL)とNECは9月4日、ITを活用した旅行サービスの分野で協業すると発表した。JALは同日から、NECが和歌山県の南紀白浜地区などで行っている、映像分析や生体認証を使った接客の実証実験に参加。コロナ禍の影響で旅行需要が落ち込む中、空港の各種サービスにこれらの技術を導入し、乗客の利便性向上やストレス低減を目指す。
両社はまず9月4日、南紀白浜空港(和歌山県西牟婁郡)の搭乗待合室に、乗客が前に立つと自動で記念撮影を行うデジタルサイネージを設置。笑顔の度合いを採点し、点数に応じてフォトフレームが変わる機能なども設け、搭乗までの時間を楽しめるようにする。
次に10月末から、南紀白浜空港の手荷物受取所にカメラ付きの液晶ディスプレイを設置。乗客が前に立つと顔認証で本人確認を行い、手荷物の返却予定時刻をアニメーションで表示する。実験の趣旨に同意し、顔写真を登録した「JALマイレージバンク会員」のみが利用できる。
同じく10月末から、羽田空港(東京都大田区)で顔認証を用いたキャッシュレス決済の実証実験を行う。事前に顔写真や決済情報を登録した乗客は、土産物や弁当などを販売する店舗「BLUE SKY」(22番ゲートショップ)で、端末に顔をかざすだけで決済できる。同様の仕組みは、NECがすでに南紀白浜地区の店舗などに提供している。
両社は今後も、旅行サービスの分野における技術検証を共同で進めるとしている。
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