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テレワーク経験率、東京と地方で30ポイント超の“格差”

» 2020年09月10日 12時04分 公開
[ITmedia]

 東京と地方ではテレワーク経験率に30ポイント以上の差がある――。リクルートキャリアは9月9日、こんな調査結果を発表した。

 コロナ禍の影響でテレワークをした経験がある人の割合を都道府県別に調べた結果、トップは東京都で71.1%。以下、大阪府(64.8%)、神奈川県(63.8%)と続いた。これら3自治体を除いた44道府県の実施率は38.5%で、東京都と30ポイント超の差があった。47都道府県の平均は48.0%だった。

photo 3都府県と地方の“テレワーク格差”

 全国のテレワーク経験者からは「時間を有効に使えるようになり、業務効率が上がった」(千葉県/40歳)、「テレワークによって精神的余裕ができた」(福岡県/34歳)などの好意的な声があった一方、「会話が減少したことで意志の疎通が図りにくくなった」(大阪府/34歳)などの課題を指摘する声も寄せられた。

 コロナ禍とキャリア観の関連性についても聞いたところ、転職活動を実施中・検討中の636人のうち58.8%が「コロナ禍で自分の将来のキャリアを見つめ直した」と答えた。

 現職に入社した時と比べ、転職希望者が仕事選びで重視するようになった点は「給料の高さ」(47.4%、入社時から15.0ポイント増)、「テレワークが認められているか」(21.9%、同14.4ポイント増)など。働き方の柔軟性が企業選びに影響していることが分かった。

photo 転職希望者が仕事選びで重視するようになった点

 調査結果を受け、同社の藤井薫HR統括編集長は「テレワークなどの自由度・生産性が高い働き方を整備しない企業は、人材求心力と生産性の二重の低下のリスクを抱えることになる」と指摘した。

 調査は8月7日〜10日の4日間、公務員と自営業を除く会社員948人を対象に実施した。

【訂正:2020年9月10日午後2時42分 記事初出時、タイトルと本文で「東京と地方に3割/30%超の差」と表記していましたが、「30ポイント超の差」の誤りです。訂正してお詫びいたします。】



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