複数の決済事業者の決済サービスを通してゆうちょ銀行の口座から不正に預金が引き出された問題を受け、ゆうちょ銀行は9月15日、都内で開いた緊急の記者会見で被害者やサービスの利用者に謝罪した。同日までに確認された被害は約1811万円としている。被害者には全額補償する。
同行から不正に引き出された金額のうち、最も大きいのは電子決済サービス「ドコモ口座」を利用した被害で約1546万円(82件)。次いで「PayPay」が約141万5000円(17件)、「LINE Pay」が約49万8000円(2件)、「メルペイ」が約49万8000円(3件)、「Kyash」が約23万円(3件)、「PayPal」が約1万円(2件)。
再発防止策として、各決済事業者に2要素認証の導入を求める。NTTドコモとKyashは9月16日に、他の事業者は9月17日に2要素認証を導入するとしている(ゆめカードのみ協議中)。ただし、2要素認証導入後すぐには連携を再開せず、安全を確認した後に再開するとしている。
不正な現金引き出しの問題を巡っては、複数の銀行からの不正出金にドコモ口座が利用されていたため、10日にドコモが会見を開き謝罪していた。しかし、その後に他の複数の決済サービスを利用してゆうちょ銀行から不正な引き出しがあったことが、15日に高市早苗総務大臣の発言から明らかになった。同行はこれを受け、同日までに10社の決済サービスとの連携を停止した。
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ゆうちょ銀行の不正引き出し、メルペイでも発生 被害総額は約50万円Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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