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» 2020年10月08日 07時00分 公開

腕時計型だから歩数や睡眠時間も計測できる オムロンのウェアラブル血圧計

オムロン ヘルスケアのウェアラブル血圧計「HeartGuide」を試用して1カ月。計測結果を記録するスマートフォンアプリ「HeartAdvisor」が持つ至れり尽くせりの機能とは。

[佐々木千之,ITmedia]

 かかりつけのお医者さんに高血圧を指摘され、「血圧計を買って、自宅で継続して血圧を測るように」と言い渡された中高年フリーランスの私は、データをスマートフォンやPCに取り込める家庭向け血圧計を物色し、オムロン ヘルスケアのウェアラブル血圧計「HeartGuide」 (HCR-6900T-M)に辿り着いた。ウェアラブルの手軽さで「面倒な測定も続けられそう」と感じたのが前回のお話。今回は計測結果を記録するスマートフォンアプリ「HeartAdvisor」(iOS、Android)に加え、「歩数」や「睡眠時間」の計測も試した。

オムロン ヘルスケアのウェアラブル血圧計「HeartGuide」 (HCR-6900T-M)

 HeartAdvisorを利用するには、最初に「OMRON connect」アカウントを作成する必要がある。一度ログインすれば、以後はアプリを起動するたびに、自動的にOMRON connectクラウドにログインし、HCR-6900T-Mと接続して新しい測定データがあればアプリに取り込む仕組みだ。

HeartAdviserを起動するとすぐにHCR-6900T-Mとの通信(データの同期)して、最新データを「サマリ」として表示する

 OMRON connectクラウドは、オムロン ヘルスケアが運用しているクラウドサービス。アプリに登録した機器の情報、測定データ、ユーザーの情報をバックアップする。このためスマートフォンを機種変更しても以前のデータを引き継げる。

 血圧の測定で大事なのは、継続して測定するだけでなく数値を記録することだ。「血圧手帳」や「血圧記録帳」などで検索すれば、さまざまな記録ノートが見つかる。オムロン ヘルスケア自身も血圧手帳を販売しているほか、プリントして記入する血圧記録表と血圧グラフのPDFをWebサイトで配布している。

 しかし、HeartAdvisorならわざわざ手で記入しなくともHCR-6900T-Mのデータを収集し、計測日時などと合わせて見やすい表やグラフとして表示できる。HCR-6900T-Mは、血圧を計測した時点で日本高血圧学会の「高血圧治療ガイドライン2019」の家庭高血圧診断基準に照らし、問題ないレベルなら緑、高めならオレンジ、さらに高い場合は赤で表示するが、HeartAdvisorでも同じ基準で色分け表示するので、とても分かりやすい。

 各種の測定データはアプリ内で表示するだけでなく、PDFやCSV形式のファイルとしてエクスポートできるためExcelなどに読み込んで活用できる。さらにiPhoneであれば標準搭載されている健康データ管理アプリ「ヘルスケア」とデータを連係させることも可能だ。

測定記録メニューで血圧の記録を表示したところ。測定値を色分けして分かりやすく表示する。ちょっともったいないと思うのが、グラフ表示の部分で一度に3回分しか表示できないことか

 一般的に家庭での血圧測定は、起床後1時間以内と就寝前の1日2回測定することとされているが、HeartAdvisorには決まった時間に測定を促すリマインダー機能があり、うっかり測定を忘れることを防げる。HCR-6900T-Mは腕に付けているんだから忘れなさそうなものだが、慣れというのは恐ろしい。私は試用している1カ月の間に、朝早く出かける用事があったときと、夜就寝前にシャワーを浴びるためにHCR-6900T-Mを外してそのまま寝てしまったときに計測を忘れ、リマインダー機能は大事だと感じた。

歩数と睡眠時間も計測

 HCR-6900T-Mが計測できるデータは、血圧(と同時に計測する脈拍)の他に「歩数」と「睡眠時間」がある。血圧はボタンを押して計測するが、歩数は自動計測、睡眠時間は就寝時間と起床時間を設定(オートスリープ設定)しておけば、その時間内に身体の動きが少なくなったときに入眠、大きな動きをしたときに起床と判断して自動的に睡眠時間を記録する。なお、オートスリープ設定を使わず、ボタン操作で手動の睡眠時間計測も可能だ。

歩数と睡眠時間をHCR-6900T-Mで表示させたところ。ボタンを押すたびに、血圧→歩数→睡眠時間→血圧と切り替わる

 歩数も睡眠時間も血圧同様に、HCR-6900T-M本体では最新の1つしか表示できないが、HeartAdvisorでは測定記録メニューから過去のデータを表示できる。歩数、睡眠時間共に目標数値を設定すると、目標値に対する達成率も合わせて表示。試用する前は、特になにも思わなかったのだが、目標値を設定しておくと達成の度合いに応じてHCR-6900T-MやHeartAdvisor内の表示の色が変わるので、励みになる。

 HeartAdvisorの機能でもう1つ、良いと思ったのが「今日のレポート」だ。血圧測定値について1日1回、レポートしてくれる機能で、前日の血圧に関する内容だったり、1カ月を振り返る内容だったりする。

「デイリーレポート」とは別に、血圧に関してもう少し長い観点でレポートしてくれる「今日のレポート」(写真=左)。レポートには血圧に関する情報のリンクが入っていることがある(写真=右)。生活習慣改善のヒントなどが読める

 例を挙げると「この1か月をふりかえると、火曜日の平均の血圧は他の曜日よりも平均の血圧が高いです。火曜日に血圧が高くなるという傾向はあまり一般的ではないため、あなたの生活習慣が影響している可能性があります。(表記ママ)」といった具合だ。

 単に数値やグラフを見ていただけでは気付かないことだし、今日のレポートからオムロンのWebサイト内にある「高血圧の予防・改善のためのアドバイス」へのリンクもあり、大変参考になった。なお、今日のレポートは今後、血圧だけでなく睡眠や体重についても提供していく予定とのことで、一層の充実が期待できる。

 HCR-6900T-Mによる血圧測定の気楽さや手軽さと、そのデータを手間なく収集して整理してくれるHeartAdvisorの組み合わせは、非常に快適な使用感を生み出している。毎日血圧計を引っ張り出して計測し、血圧手帳にきちんと記入するなんて、とても長続きしそうにないと、血圧測定そのものまで諦めてしまいそうな私のようなものぐさにこそ、ぴったりの製品といえるだろう。

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