「こいつ、動くぞ!」。東北大学と日立ハイテクのジョイントベンチャーであるNeUとバンダイは10月29日、脳活動のコントロールによりミニチュアの「ザク」を動かす実験に成功したと発表した。脳の血流量を測定し、あらかじめ設定した動作コマンドに変換する仕組み。新しいタイプのブレインフィットネス・トレーニングなどに活用するという。
NeUは近赤外(NIRS)を用いて脳血流量の活動を計測する技術を持ち、家庭向けのサービスとして計測しながら鍛える“脳トレ”「Active Brain CLUB」を提供している。その小型センサーを応用し、バンダイがSTEM教材として販売する「ZEONIC TECHNICS Robotics and Programming Course I」の二足歩行ロボット、ザクを動かした。
血流量センサーが捉えた脳の血流量データは無線でスマートフォンに転送し、スマホのザク制御用アプリであらかじめ設定した3つの動作コマンドに変換。センサーを装着した人は物理的な操作なしで意図的にミニチュアザクを動かせる。
NeUでは、実験のために開発した血流量センサー用のSDK(ソフトウェア開発キット)を基に新しい形のブレインフィットネス・トレーニング開発やSTEM教育への活用を検討する。試作したザクやアプリケーションの販売は未定だが、企業へのSDK提供などを通じて協業する考えだ。
「ロボットなどを実際にコントロールすることで、ユーザーのモチベーションを向上させたり、ホビーとして楽しむことで自然に脳の活性化を促せると考えている」
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