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Graviton2採用インスタンスが高速化 AWSが独自開発Armプロセッサを使用した新インスタンスを発表

» 2020年12月02日 18時44分 公開
[笹田仁ITmedia]

 米Amazon Web Services(AWS)は12月1日(米国時間)、独自開発の「Graviton2」プロセッサを使用した新しいEC2インスタンスとして「C6gn」インスタンスを発表した。2020年内に提供を始める予定。

photo Graviton2プロセッサ。Amazon傘下のAnnapurna Labsが開発した

 AWSは既にGraviton2プロセッサを使用した「C6g」インスタンスを提供しているが、新しいC6gnインスタンスではネットワークの帯域幅とストレージであるEBS(Amazon Elastic Block Storage)の帯域幅を広げた。C6gで最大規模の「c6gd.16xlarge」インスタンスは、ネットワーク帯域幅が最大25Gbps、EBS帯域幅が最大19Gbpsだ。

 新たに提供するC6gnの中で最大規模の「c6gn.16xlarge」インスタンスは、ネットワーク帯域幅が最大100Gbps、EBS帯域幅を38Gbpsまで拡張。C6gと比べると、ネットワーク帯域幅が4倍に、EBS帯域幅が2倍に拡張した計算になる。AWSはC6gnインスタンスが、ネットワーク帯域幅が性能を左右するHPC(High Performance Computing)や、ネットワークアプライアンス、リアルタイムビデオ会議、大規模データ解析などに向くとしている。

 C6gnでは、仮想プロセッサ数が1つで、メモリが2GB、ネットワーク帯域幅が最大25Gbps、EBS帯域幅が最大9.5Gbpsのインスタンスから、仮想プロセッサ数が64、メモリが128GB、ネットワーク帯域幅が最大100Gbps、EBS帯域幅が最大38Gbpsのインスタンスまで、規模と性能が異なる8種類のインスタンスを提供する。

photo 新たに提供するC6gnインスタンス8種類の主な仕様

 Graviton2プロセッサは、英Armが開発した「NEOVERSE N1」を基に、Amazon傘下のAnnapurna Labsが開発したもの。Armv8.2-A命令セットアーキテクチャに対応する64のプロセッサコアを搭載し、DDR4-3200に対応するメモリコントローラーを4チャンネル備えている。

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