ITmedia NEWS > STUDIO >

AWSがMacインスタンスを提供開始 2021年にはM1搭載Macも

» 2020年12月01日 16時34分 公開
[笹田仁ITmedia]

 米Amazon Web Servicesは12月1日、macOSが動作するEC2インスタンスの提供を始めた。現時点ではIntel版Macのみだが、2021年にはM1チップ搭載Macのインスタンスも提供する計画だ。

 提供するリージョンはアメリカ東部(バージニア北部)、アメリカ東部(オハイオ)、アメリカ西部(オレゴン)、ヨーロッパ(アイルランド)、アジアパシフィック(シンガポール)の5箇所。OSはmacOS Mojave(10.14)とmacOS Catalina(10.15)の2種類から選べ、macOS Big Sur(11.0)は近日中に提供する予定だ。

photo シンガポールリージョンを指定して、新しいEC2インスタンスの作成を始めたところ。macOS Catalina(10.15)とmacOS Mojave(10.14)のインスタンスを選べるようになっている

 macOSインスタンスは、Intelの第7世代Core i7プロセッサ(6コア/12スレッド、3.2GHz、最大4.6GHz)を搭載したMac miniと、AWSが開発した基盤技術である「AWS Nitro System」を組み合わせて提供する。インスタンス1つ当たりのメモリ容量は32GBで、ストレージはAWSのEBS(Elastic Block Store)のみ使用できる。ネットワークの性能は25Gbpsとなる。

photo Macインスタンスを起動させて、VNCで接続したところ。ただし、AWSはVNCには脆弱性があるため、注意して使用するようにと呼びかけている

 AWSは、macOSやiOS、iPadOS、watchOSなどに向けたアプリケーションの開発者のために今回のMacインスタンスの提供を始めたと説明している。

 今回、AWSが提供を始めたMacインスタンスを利用すれば、ユーザーが開発プラットフォームであるMac本体の料金を負担する必要はなく、使用した分だけ料金を払えば良い。アプリケーション開発にかかるコストを引き下げてくれるサービスとなりそうだ。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.