FDM方式では、印刷中に押し出されるフィラメントが少なすぎる「Under-Extrusion」という現象がたまに起きる。今回の手法では、Under-Extrusionをあえて引き起こして活用する。Under-Extrusionをパターン化して均一に制御することで、網のように隙間が多数ある、通気性が高い造形物に仕上げられるという。
下図のように、制御しながらフィラメントを少なく押し出すことで、同じ隙間が連続的に作られながら積み上がっていく。横の連結を横糸、縦の連結を縦糸と考えれば織物の構造と似たものであることが分かる。
固まったフィラメントは糸のような柔軟性はないものの、織物に似た構造であるため、造形物全体に柔軟と伸縮を与えられる。織り方に多様な方法があるように、積み重ね方を変えれば多様な構造を作り出せる。透かし模様を組み込んだ複雑なレースのような織物も印刷できる。
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