沖縄の酒造メーカー、オリオンビールは4月26日、缶ビールなどすべての缶入りアルコール飲料に純アルコール量を表記すると発表した。沖縄県が抱える健康課題の解決に向けた取り組みとしている。
7月発売予定の「ザ・ドラフト沖縄県内限定缶」から順次展開し、2022年夏頃までに県内でライセンス生産している「アサヒスーパードライ」を含むすべてのアルコール製品に記載する。
沖縄県民は「飲酒に寛容」ともいわれ、飲酒頻度こそ全国平均より少ないものの、一度に多量のお酒を飲む人が多い。沖縄県の保険医療部が2016年に実施した調査によると、30代男性の23.1%が10から20ドリンク、16.3%が20ドリンク以上を1度に飲むと回答したという。
1ドリンクは純アルコール換算で10g。「適度な飲酒」とされるのは2ドリンクまでで、4ドリンクは「生活習慣病を高める量」、6ドリンクは「多量飲酒」とされる。
問題意識の高まりを受け、県内で高いシェアを持つオリオンビールは2019年末に“ストロング系”と呼ばれる高アルコール製品を廃止。21年3月にはWebサイトで商品別純アルコール量の表示を始め、今後は飲料の缶や6缶パックのスリーブなどにも1缶当たりの純アルコール量と“適性飲酒”の参考値を表記する。
オリオンビールと提携関係にあるアサヒビールも26日、ビール類やビールテイスト飲料に含まれる純アルコール量の缶への表記を7月以降に始めると発表した。「アサヒオリオン ザ・ドラフト」の他、「アサヒスーパードライ」「ハイリキ」「アサヒ ビアリー」などでも純アルコール量の表記を年内に始める。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR